柳井市議会 > 2013-06-11 >
06月11日-02号

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  1. 柳井市議会 2013-06-11
    06月11日-02号


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    平成 25年 第2回定例会( 6月)─────────────────────────────────────────────平成25年 第 2 回 柳 井 市 議 会 定 例 会 会 議 録(第2日)                                  平成25年6月11日(火曜日)─────────────────────────────────────────────議事日程                              平成25年6月11日 午前10時00分開議    日程第1 会議録署名議員の指名    日程第2 一般質問──────────────────────────────本日の会議に付した事件    日程第1 会議録署名議員の指名    日程第2 一般質問         東 泰雄議員          1 アベノミクスによる市財政、市民生活に及ぼす影響は。           (1)円安で輸出関連企業は大幅黒字、株保有者は株高(乱高下しているが)で保有株式の時価総額を増加させ、株取引でも利益を得ている。             一方、円安で輸入関連のガソリン代や食料品等はすでに値上げされ、市民生活を圧迫している。             アベノミクスの及ぼす市財政、市民生活への影響を問う。          2 「元気臨時交付金」について           (1)政府は昨年度の補正予算でこのような交付金を決定した。            ①柳井市への交付金の配分額は。            ②交付金でどのような事業を行うのか。          3 防災対策について           (1)柳井市の防災対策について、これまでと今後の取り組みの概要を問う。           (2)防府市では一般世帯に対して緊急情報伝達のために防災ラジオの普及にも取り組んでいる。柳井市でも対策を。             各種ハザードマップが全世帯に配布されてきたが、紛失している世帯が多いのではないか。マップを保管するファイルの配布を。         杉村英子議員          1 実施計画書のより柳井市の将来を見据えた財政状況と内容について           (1)実施計画書によれば平成28年度末には15億の赤字が予測され、その手当として基金の取り崩しが考えられていますが、このままいけば、基金は減少、起債は増加。そこで、市長の柳井市に対する将来像と予定額の手当てについてお尋ねいたします。           (2)実施計画書の内容で、今までの成果による継続事業が今回の計画書では一部入れ替わっていますがこれはどういう意味があるのでしょうか。         田中晴美議員          1 大畠中学校の学校整備について           (1)通学時に危険な学校への進入道路について           (2)中学校としては狭いグラウンドについて          2 柳井市の救急医療状況について           (1)二次救急医療は正常に機能しているのかお伺い致します。          3 合併特例債の使い道について           (1)今の柳井市においては、10億円の合併特例債は経済活性を促し、雇用を確保できる事業に使うべきではないのか。         三島好雄議員          1 地域おこし協力隊について           (1)国の総務省の事業で「地域おこし協力隊」事業がある。近隣では、周防大島町と田布施町が応募し、都会から有為な人材を獲得し、これから成果をあげようとしている。柳井市はなぜ応募しないのか。          2 「笑顔でありがとうの町・柳井」運動について           (1)市外から訪れる観光客。また、市内の買い物客。市民同士が、出会った時に「笑顔でありがとう」と言える町づくりをすすめてはどうか。          3 大分県佐伯市の国木田独歩館との交流について           (1)大分県佐伯市には、国木田独歩館がある。柳井市にも独歩の旧宅があり、平成15年度からは「独歩記念事業柳井短詩型文学祭」なども開催している。独歩つながりの交流の輪を広げてはどうか。         坂ノ井徳議員          1 企業誘致・雇用促進について           (1)企業誘致推進の取組みと進捗状況について           (2)その他の取組みについて伺う。          2 地域(村)おこしへの支援について           (1)国・県・市指定・選定文化財の活用方法について伺う。          3 武道館建設予定地について           (1)県防災(津波)シミュレーションとの整合性について           (2)予定地の変更について           (3)複合施設としての活用の考え方の有無について伺う。──────────────────────────────出席議員(17名)1番 篠脇 丈毅          2番 上田代根子3番 君国 泰照          4番 下土井 進5番 田中 晴美          6番 三島 好雄7番 山本 達也          8番 坂ノ井 徳9番 賀原 基和          10番 藤澤 宏司11番 東  泰雄          13番 藤里 克享14番 川﨑 孝昭          15番 鬼武 利之16番 石丸 東海          17番 中次 俊郎18番 杉村 英子                  ──────────────────────────────欠席議員(1名)12番 光野惠美子                  ──────────────────────────────欠  員(なし)──────────────────────────────事務局出席職員職氏名局長 今井 伸也          次長 河村 弘隆書記 石岡 雅朗                  ──────────────────────────────説明のため出席した者の職氏名市長            井原健太郎      副市長           上田 順二教育長           桑原  眞      会計管理者         今井 直樹総合政策部長        豊川 哲朗      総務部長          山中 孝之建設部長          前田 栄二      経済部長          松尾 孝則市民福祉部長        丸本 健治      水道部長          綿田  茂教育部長          木元 健二      総務課長          鍵山 有志財政課長          山本 文夫                         ──────────────────────────────午前10時00分開議 ◎事務局長(今井伸也) ご起立願います。ご礼。ご着席願います。 ○議長(石丸東海)  これより、本日の会議を開きます。────────────・────・──────────── △日程第1.会議録署名議員の指名 ○議長(石丸東海)  日程第1、会議録署名議員の指名を行います。 会議録署名議員は、会議規則第74条の規定により、議長において、川﨑議員、鬼武議員の両名を指名いたします。────────────・────・──────────── △日程第2.一般質問 ○議長(石丸東海)  日程第2、一般質問を行います。 今期定例会における一般質問の通告は、7名。質問の順番は、抽選により既に決定しておりますので、順次、質問を許します。 最初の質問者、東議員。〔東 泰雄登壇〕 ◆議員(東泰雄) 日本共産党の東泰雄でございます。 久しぶりに、トップバッターのくじを引かせていただきました。比較的、トップを引く機会が多かったんですが、ここ最近、トップを離れておりました。そういうことで、一生懸命、質問させていただきます。 まず、私が大きく3点にわたって、質問を通告しておりますが、まず、第1点目のアベノミクスによる市財政、市民生活に及ぼす影響についてお尋ねいたします。 安倍首相は、「三本の矢」の政策を打ち出し、その具体化として、デフレからの脱却、そして、2%のインフレを目指すとして、大量のお金を日銀から市中銀行に供給しました。その結果として、円安、株高をもたらしました。 円安は、輸出関連企業にとっては望ましいチャンスです。例えば、トヨタなどの自動車産業、また日立などの電機産業は、経常利益の予測を大幅黒字に上方修正しております。 株高は、この間、乱高下によって元の水準に戻りつつありますが、この乱高下の原因は、海外のヘッジファンドなどが株取引に介入したからだと言われています。 これは、いわゆるマネーゲームであり、日本の経済をゲームに委ねてはならないと思います。 株が上昇すると、保有株式の時価総額が増加します。株価が上昇している5月当時の日経新聞の記事ですが、保有株式の時価総額が100億円以上増えた株主が38人に及び、時価総額を最も増やした第1位は、ユニクロの柳井氏で約4,000億円、第2位はソフトバンクの孫氏で約3,800億円だそうです。これらの資産家が、株取引でどれだけの利益を上げているのかは不明であります。 一方、円安は、輸入関連取引にとっては打撃であります。ガソリン、灯油が値上がりし、漁船の燃油が高騰したために、イカ釣り漁船が出漁できないとのニュースもありました。食料品も大半は輸入に頼っており、既に、小麦粉、食用油、マヨネーズなどが値上がりしています。また、農業者にとっても、配合飼料が値上がりしており、農家の経営が心配であります。現在、円も株も乱高下していますが、ガソリン代や食料品は値下がりしておらず、私自身、アベノミクスの恩恵は全く受けておりません。 このアベノミクスによって、市の財政や市民生活に影響が出てくると思われますが、どのような影響が予想されるのか、お尋ねします。 2点目は、元気臨時交付金についてお尋ねします。 この交付金の正式名称は、地域経済活性化雇用創出臨時交付金といわれ、簡単に元気臨時交付金と呼ばれています。 これは、今年2月、平成24年度の大型補正で予算化され、政府は約1兆2,000億円を予算化し、山口県には、約113億円が交付されるとのことです。 質問に移りますが、この交付金の柳井市への配分額は幾らでしょうか。また、この交付金で、どのような事業を行うのか、お尋ねいたします。 3点目は、防災についてお尋ねいたします。 一昨年3月、東日本大震災が発生し、未曾有の被害をもたらしました。内閣府は、南海トラフの巨大地震についての被害予想を発表し、今後の対策を呼びかけています。柳井市は、これまで幸いにも、地震、津波の被害は受けていませんが、安心はできません。柳井市は低地帯であるため、平成17年の集中豪雨によって大きな被害が発生しました。その後も、豪雨による土砂崩れや小河川の氾濫も市内各地で発生しています。 柳井市は、これまで防災対策として、防災行政無線の整備や各種のハザードマップも発行しておられます。質問に移りますが、第1点目は、これまでの柳井市の防災対策の取り組みについて、その概要をお尋ねいたします。 そして、今後の対策として、柳井市としてこれからどのように取り組んでいくおつもりなのか、お尋ねをいたします。 2点目は提言になりますが、防府市の防災対策について伺いましたので、それを参考にして質問いたします。 防府市は、平成21年7月の集中豪雨によって大きな被害が発生し、老人施設で多くの死傷者が出るという悲惨な事故も発生しました。豪雨の時は、雨の音などで防災行政無線のスピーカーや市の広報車の音声など、緊急情報が聞こえません。 防府市では、専用の戸別受信機の普及に努めてますが、これは柳井市も現在取り組んでおります。柳井市の場合は、戸別受信機は、公共施設や病院、老人施設など主な施設に設置するもので、残念ながら一般市民にはまだ届きません。 防府市では、広く一般家庭にも情報を伝えるために、防災ラジオの普及に取り組んでおられます。この防災ラジオは、普通の時には、AM・FMの受信機として利用できますが、緊急時には、防災行政無線からの情報を自動受信でキャッチして、即座に対応できるようにするものです。このラジオの価格は1台5,000円ですが、各家庭には1台2,000円で普及に取り組んでいるとのことです。柳井市も検討してはいかがでしょうか。 ハザードマップについてですが、柳井市も防府市も数種類のマップを発行していますが、発行時期がばらばらなため、マップを紛失している世帯も多いのではないでしょうか。 防府市では、各種のマップを保管するファイルを各世帯に配布しているとのことです。柳井市でもハザードマップ保管ファイルについて、ご検討をお願いいたします。〔東 泰雄降壇〕 ○議長(石丸東海)  市長。〔市長登壇〕 ◎市長(井原健太郎) 東議員さんのご質問に対して、お答えをさせていただきます。 まず、1点目のアベノミクスによる本市の財政、さらには、市民生活に及ぼす影響についてのご質問にお答えをさせていただきます。 いわゆるアベノミクスでございますけれども、昨年12月26日、第2次安倍内閣が発足をいたしまして、安倍総理がデフレ脱却を目指すために表明をされました経済政策の総称ということでございます。政策の最大目標を経済回復と位置づけ、デフレを脱却するために、大胆な金融緩和と機動的な財政政策、民間投資を喚起する成長戦略の3つをいわゆる「三本の矢」というふうに言われております。 大胆な金融緩和が実施されました結果、その効果、影響として円安、株高が進みました。昨年12月には、円は為替レートで1ドル80円台でございましたけれども、本年4月中旬には100円に迫り、5月には100円を超す状況となりました。 特に2月以降、急激に円安傾向が強まりまして、2カ月余りで20円以上の急激な円安となりました。 この急激な円安に対する影響でございますけれども、これは業界により様々でございまして、新聞報道にもございますように、自動車業界のように円安で業績が大きく改善している業界もあれば、反面、原油、穀物などの原材料輸入により事業を行っている業界におきましては、円安により輸入価格が上昇し、経営にも影響が出始めている業種もあるということでございます。 さて、議員ご質問のアベノミクスの及ぼす本市財政、市民生活への影響でございますけれども、まず財政への影響でございますが、庁舎の電気料金、ガス料金につきましては、電気料金には、火力発電に使用する原油、LNG及び石炭の燃料価格の変動を電気料金に反映させる燃料費調整制度がございます。具体的には、3カ月間の平均燃料価格の変動に基づいて燃料費調整単価を算定し、電気料金を調整されております。 庁舎の電気料金について試算をいたしますと、最近2カ月の燃料費調整単価の上昇による影響額は、平成24年度で最も使用電力量の多かった月で試算をいたしました場合で月額4万円程度、率にして2.5%程度の上昇となります。 ガス料金につきましては、市内のガス業者から年度当初に見積書を徴収し、最低見積業者と単価契約を締結をしております。したがいまして、現在のところ、ガス料金への影響はございません。 また、公用車の燃料等につきましては、山口県石油協同組合周東支部と単価契約をいたしておりまして、経済情勢の変化、市中価格、近隣地域価格等を考慮の上、単価の改定を行っております。価格の動向といたしましては、昨年9月から本年3月にかけて単価の上昇が見られましたものの、本年5月に引き下げの改定を行っております。これは、円安になっているものの、原油価格が下落をしているため、ガソリンの平均卸売価格が引き下げられたものと思われます。 このように、必ずしも円安のみが価格に反映されるものではございませんが、今後とも、為替相場につきましては注視をしてまいりたいと思っております。そのほかの本市の購入品につきましても、現在のところ、目に見える形での影響はないものと認識をいたしております。 次に、市民生活への影響でございますけれども、小売物価統計調査をもとに総務省が毎月発表をいたします消費者物価指数を拝見をいたしますと、この指数は平成22年の数値を100として算出をしておりますけれども、昨年末から今年当初にかけまして99.3%であったものが、最新の4月末現在の指数が99.7%と0.4%上昇をしております。 前月、3月末時点と比べましても0.3%上昇をしております。中でも被服関係の指数が上昇をしておりまして、円安によります輸入品の値上げが要因と思われます。これは、中国地方を抽出した指数におきましても同様の傾向でございまして、本市におきましても、この傾向が当てはまるのではないかというふうに考えております。今後も、消費者物価指数につきましても注視をしてまいりたいと考えております。 次に、農林水産業関係でございますけれども、農業機械や漁船等の燃油の価格につきましては、昨年11月以降、上昇傾向で推移をしておりましたけれども、本年4月、5月は下降傾向となっております。昨年の6月、7月と比較をいたしますと高値というふうになっておりますが、この1年間でも価格の波があるような状況でございます。 しかしながら、燃油価格は近年上昇気味でございまして、経費の中で燃料費の占める割合が高い施設園芸等につきましては影響を受けやすいために、国におきまして、平成24年度から燃油価格高騰緊急対策を講じております。本事業は公募事業でございまして、制度の内容につきましては、農林事務所管内の該当する農業者に対して説明会を実施されておりまして、既に取り組んでおられるお方もいらっしゃるということでございます。 水産関係につきましても、同様に燃油高騰対策が講じられております。 一方、生産資材につきましては、現時点では価格の上昇は余り見受けられませんけれども、7月以降、肥料につきましては、4%程度値上げをされるとお聞きをしておりまして、他の生産資材につきましても値上げが予想され、今後、少なからず影響が出てくるのではないかと、懸念をいたしておるところでございます。 しかしながら、本市の主要作物でございます水稲の肥料、農薬につきましては、JA南すおうにおきまして、組合員からの予約注文を2月時点で受けておられまして、予約されておられる方につきましては、当面、影響が少ないものというふうに考えております。 2点目の元気臨時交付金について、そして、3点目の防災対策につきましては、関係課によりまして、ご答弁をさせていただきたいというふうに思います。〔市長降壇〕 ○議長(石丸東海)  財政課長。 ◎財政課長(山本文夫) 2番目のご質問の元気臨時交付金について、柳井市の交付金の配分額、また交付金でどのような事業を行うかというご質問にご答弁をいたします。 国の平成24年度補正予算(第1号)は、日本経済の再生に向けた緊急経済対策を実施するための施策を盛り込んだものとして編成されました。公共事業を中心とした総額約10兆2,000億円の大型補正予算が、平成25年2月26日に成立をいたしました。 国が、平成25年度とこの緊急経済対策に基づく平成24年度補正予算を一体的に切れ目のない経済対策を行うこととしたことを踏まえ、柳井市におきましても、平成24年度3月補正では、当初、平成25年度当初予算に計上する予定でありました漁港施設保全事業学校施設改修事業などの事業を前倒しいたしまして、国の緊急経済対策に呼応した補正予算を編成し、現在実施しているところでございます。 ご質問の地域の元気臨時交付金でございますが、この交付金は、緊急経済対策で追加された公共事業等に伴う地方負担の軽減を図り、地域における公共投資が迅速かつ円滑に実施できるよう、財源の確保を支援するものでございます。 今回、国の補正予算に限り特別措置されたものでございます。約1兆4,000億円が計上されておりますが、各地方公共団体への交付金は、国の補正予算に計上された公共事業の地方負担分を基礎として算定をされ、また財政力に応じて地方負担分の約8割が交付されることとなっております。 なお、臨時交付金交付限度額でございますが、去る5月28日に、国の内閣府地域活性化推進室から通知がございました。今回、1兆2,095億円が配分されることになり、山口県は126億606万3,000円、また柳井市には7,343万1,000円が示されたところでございます。 これからの手続といたしましては、臨時交付金充当対象事業を記載した事業計画を作成し国に提出をし、国のほうで事業計画の審査があり、その交付金の内示を受けた後に、正式に交付申請を行うことになります。 臨時交付金の該当となる対象事業につきましては、国の補助事業のほか、地方負担分が、いわゆる建設地方債発行対象の事業という制限はございますけども、単独地方事業にも充当ができることとなっております。 今後、事業計画を作成するに当たりましては、どのような事業を対象事業とするかを検討してまいりたいと考えております。対象事業及び予算措置につきましては、9月の補正予算で対応する予定でございます。以上でございます。 ○議長(石丸東海)  総務部長。 ◎総務部長(山中孝之) それでは、議員、お尋ねの防災対策についてお答えいたします。まず、本市のこれまでと今後の取り組みの概要についてお答えいたします。 本市におきましては、昨年5月、東日本大震災を受けた国の防災基本計画や山口県地域防災計画の修正等を踏まえて、大規模災害の被害想定や救助・救急対策、被災者支援対策等を中心に柳井市地域防災計画の修正を行いました。 また、本年5月にも、地震・津波対策のさらなる強化等を図るため、計画の見直しを行ったところでございます。 地域防災計画は、本市防災対策の根本を定めていますことから、昨年と今年の修正は、これまでの対策を大きく変更するものではございませんが、現時点において対応可能な事項、県計画等との整合を図る必要がある事項等を中心に見直しを行ったものでございます。 それでは、主な防災対策について申し上げます。 まず、ハザードマップについてでございます。ハザードマップは、災害の危険度を地図上に表したもので、市民の皆様に、日ごろから地域の災害危険度を認識していただき、災害発生時には、迅速な避難行動や危険回避などの主体的な行動をとっていただくことができるよう、作成しているものでございます。柳井市では、これまで、洪水ハザードマップ、それから地震防災ゆれやすさマップ、土砂災害ハザードマップ、漁港区域における高潮ハザードマップ危険ため池ハザードマップを作成しております。津波ハザードマップと港湾区域における高潮ハザードマップにつきましては、本年度、県のデータを基に作成する計画としております。 次に、海抜表示板避難所表示板等の設置でございます。これらの看板は、地域の海抜や避難場所等を日ごろから市民の皆様に周知することによって、災害時における迅速かつ円滑な避難の参考にしていただくとともに、津波に対する警戒意識や防災意識の高揚を図ることを目的に、本年3月に設置したものでございます。 海抜表示板については、津波等による被災が予想される沿岸部、島嶼部、低地帯等にあり、日常的に市民の皆様の目に触れやすい電柱等に260カ所設置しております。一時避難場所表示板につきましては、学校のグラウンドや公共施設の駐車場等へ12カ所設置しておるところでございます。生活避難所表示ステッカーにつきましては、海抜5メートル以上、または3階建て以上の生活避難所、47カ所に表示をいたしました。 3点目は、情報伝達対策の取り組みでございます。東日本大震災では、広範囲にわたり情報伝達の遅延、通信の途絶などの事態が発生をし、避難行動や救助・救援活動に大きな支障を及ぼしたことは、議員ご承知のとおりでございます。 発災時における避難行動等に関する情報は、命に関わる情報となりますことから、可能な限り多様な媒体を用い、警報等の情報が住民の皆様等へ迅速かつ確実に伝わるようにすることが非常に重要であると考えております。 このため、市では、防災行政無線の整備をはじめ、情報伝達対策の強化を図っているところでございます。防災行政無線につきましては、昨年9月から、同報系防災行政無線の整備を進めておりまして、現在27カ所ある屋外のサイレン・スピーカーを12カ所増設し、39カ所設置することといたしております。また、あわせて放送内容を確認するための電話自動応答装置の整備、あるいは学校、福祉・介護施設等、約100カ所への戸別受信機の配備、全国瞬時警報システムに対応した緊急情報伝達システムの構築などを進めておりまして、その機能の強化を図ることとしております。なお、新システムにつきましては、本年8月からの運用を予定しておるところでございます。 さらに、防災行政無線につきましては、もう一方の柱であります移動系の防災行政無線の整備も計画しております。 この移動系防災行政無線は、行政機関等が災害情報等の収集に使用するものでございまして、本年度、電波伝搬調査、基本設計及び実施設計を行い、来年度中に新たなシステムを整備したいと考えております。 情報対策については、このほかにも防災メールや緊急速報メールの導入、衛星携帯電話の配備なども進めているところでございます。 4点目は、防災訓練、防災出前講座等の取り組みについてであります。防災対策は、防災・避難施設等のハード整備や避難計画の策定といった行政の対応だけでは意味をなさず、地域住民の皆様や事業者等の日常的な努力があって、初めて効果を発揮するものでございます。 行政といたしましては、日ごろからあらゆる機会を通じて、地域住民や事業者等に対し、防災に関する正確な知識や講ずべき事前対策、発災時に取り組む行動等の周知徹底を図ることが極めて重要であると考えておるところでございます。そのため、本市では、地域や小中学校、保育園等におきます防災訓練、防災教育等の充実に努めているところでございます。 とりわけ津波避難につきましては、昨年度から新たな試みといたしまして、地域に出向いての出前型津波避難訓練を開始したところでございます。この訓練は、地域の地形や集落の形成状況をあらかじめ設定した避難ポイントへ、住民の皆様に実際に歩いて避難することを体験していただくもので、昨年度は、阿月地区、伊保庄南部地区、平郡東地区の3カ所で実施をいたしました。 本年度も、去る6月2日と9日に、遠崎地区と伊保庄北部におきまして実施をいたしまして、雨の中271人の皆様の多数の参加をいただいたところでございます。この訓練につきましては、本年度も引き続き、各地区において着実に実施することといたしております。 次に、防災出前講座等の取り組みでございますが、平成23年度には26回開催をいたしまして841人のご参加を、平成24年度には23回開催し878人のご参加をいただいておるところでございまして、今年度に入りまして、既に6回開催しておりまして、594人のご参加があったところでございます。 以上、主な防災対策について申し上げましたが、このほかにも災害時応援協定の締結や災害時に必要な食料、飲料水、生活必需品等の備蓄、雨水ポンプ場の整備、海岸高潮対策の推進など、防災・減災対策の強化充実に向けて、様々な取り組みを進めているところでございます。今後とも、市民の皆様の生命を守ることを最優先に、スピード感を持って、防災対策の強化に取り組んでまいりたいと思っております。 次は、お尋ねの防災ラジオの普及についてでございます。議員お示しのとおり、防府市の防災ラジオにつきましては、コミュニティFMの電波等を利用して、一般世帯の防災ラジオへ防災情報を配信するものでございます。この防災ラジオは、戸別受信機に比べて受信感度は劣るものの、比較的安く導入できるというメリットがございます。 しかし、残念ながら、柳井市においては、コミュニティFM局が整備されておらず、また、デジタル波を受信する防災ラジオも開発されていないことから、現時点での導入は困難と考えておりますが、この件につきましては、ほかに導入の方法はないのか、今後、調査・研究をしてみたいというふうに考えておるところでございます。 最後に、お尋ねのハザードアップを保管するファイルの配布についてでございます。 本市におきましては、これまで、各種のハザードマップを先ほども述べましたように、配布しておりますが、議員ご指摘の課題があると認識しております。 このため、市におきましては、本年度作成する計画としております津波ハザードマップ高潮ハザードマップの作成・配布にあわせまして、各種ハザードマップをとじる保管ファイルや防災ガイドブックの作成について、現在、関係各課で協議、検討を進めているところでございます。貴重なご提言でございまして、どのような方法がよいのか、前向きに検討してまいりたいと考えておるところでございます。以上でございます。 ○議長(石丸東海)  東議員。 ◆議員(東泰雄) アベノミクスについてお尋ねいたしますが、先ほど、市長さん、いろいろと詳しく述べていただきました。結局のところ、結論的に言えば、これは、市にとっては、財政負担が増えているのですか、減っているのですか。その辺り、どうですか。 ○議長(石丸東海)  総務部長。 ◎総務部長(山中孝之) これは、今後の影響という形では、今ちょっとわかりませんが、現在のところは、基本的にアベノミクスについて、そのまま影響があるとか、ないとかという判断はしかねておるところですが、直接的な影響は今のところ感じておりません。 ○議長(石丸東海)  東議員。 ◆議員(東泰雄) では、先ほど、電気料金は、何か月平均4万円ぐらいアップしたとか、いろいろ言われましたし、いずれにせよ私が言いたいのは、結局は、この市民生活、市の財政もですが、輸入物を購入すれば、どうしても値上げになってしまうということで、いまだにメリットがないというふうに思うわけであります。 そこで私が危惧していることですが、教育長には通告しておりませんので、あれですが、学校給食について心配しております。学校給食の食材が値上げになっているのではないかと思います。例えば、てんぷら揚げる食用油とか、小麦も値上がりしてるとか。だから、そうすると、給食費に影響が出てこないかと思うのです。 これは通告してません。だから、あれですが、ぜひ影響が出ないようにお願いしたいと。それで、万が一の時に、学校給食はもう給食費で賄えということになっているので、不足が出れば値上げということになりますが、値上げを抑えるために、市長にお尋ねですが、学校給食費への補助は考えておられますか。今後、検討されますか。お尋ねいたします。
    ○議長(石丸東海)  市長。 ◎市長(井原健太郎) 先ほどからお答えをさせていただいておるように、まだまだアベノミクスのどういう具体的な影響が、今後、見られるのかというところは、非常に不透明でございます。 ただ、今、東議員ご指摘の視点というものも、大事なことだというふうに思いますから、これからの検討というか、研究事項ということにさせていただければと思います。 ◆議員(東泰雄) 給食。 ◎市長(井原健太郎) ですから、まさに給食費の問題も含めて、これからの課題ということにさせていただければと思います。 ○議長(石丸東海)  東議員。 ◆議員(東泰雄) ぜひ、よろしくお願いいたします。1点目は、これぐらいで終わります。 2点目です。この交付金が、柳井に7,343万円何がし入ってくると。それで、これは、これからどのような事業を行うのか考えるということであります。 ただ、これは、起債のきく市の単独事業等も含めた事業というふうに聞いていまして、100%起債、そしてこの元利償還は100%後年度に交付税措置というようなことを聞いたのですが、これは違いますか。 ○議長(石丸東海)  財政課長。 ◎財政課長(山本文夫) この交付金につきましては、いわゆる事業費がございますけども、この中で、いわゆる国の補助等を除いたものに対しての、早期の事業着工するための交付といったことでございますので、償還金または元利償還等とは、直接はリンクはしていないというふうに思っております。 なお、平成25年度当初予算で事業化しております事業、また建設地方債が対象となります新規の事業、こういったものが対象になるといった趣旨の交付金でございます。 ○議長(石丸東海)  東議員。 ◆議員(東泰雄) 今回の6月補正で、いろいろと公共事業に係る、その予算が提案されていますが、それをこの交付金に振り替えるというのは可能なのですか。 ○議長(石丸東海)  財政課長。 ◎財政課長(山本文夫) 基本的には、平成25年度の予算で計上しております建設公債に関する事業、これは、振り替えることが可能でございます。また、あわせて、平成26年度につきましても、そういった事業への振り替えは可能でございます。 ただし、申し上げましたように、建設地方債を活用する、そういう公共施設の整備等の事業に限られます。 ○議長(石丸東海)  東議員。 ◆議員(東泰雄) そうすると、6月補正で、いろいろな事業で起債とか一般財源投入とか、もちろん国、県の補助もありますが、この交付金を投入すれば、一般財源が浮いてくると思うのですね。その浮いた財源で、これは要望にとどめますが、浮いたのだから、また建設事業というわけではなくて、幅広く、福祉とか教育とか、そのようなほうにも振り向けて、市民の皆さんの暮らしが楽になるように、ぜひ考えていただきたいと思います。 3点目の防災対策についてです。これまでの取り組みと今後の取り組み、詳しく説明いただきましたので、あえて質問することもございません。大変、頑張っておられると思います。 ただ、今後のことですが、先ほどの防災ラジオ、防府の場合は、地域放送局「FMわっしょい」、こういうのがあるのですね。だから、ここから電波を飛ばして、先ほどの防災ラジオがキャッチするというシステムになろうかと思います。 その点で、柳井にはFM局がありませんので、直ちにというのは困難だ、それはよく理解できます。しかし、いずれ、FM局の開設というのも検討しておく必要があると思うのです。 というのが、何年前の時か、阪神淡路大震災がありまして、その被災に遭われた方が柳井に帰ってこられまして、その方がおっしゃってました。「震災直後ですから、情報がなかなか錯綜して、伝わらない」と。とりわけ身近な情報ですね。例えば、どこそこの避難所には弁当が何個あるとか、どこそこには紙おむつがあるとか、そういう身近な情報をこのFMラジオが流してくれた。そういうことらしいのです。 だから、いざという時には、このNHKテレビも大切だと思いますが、身近なラジオ、これは必要ではないかと思います。その辺、ご検討いただけたらと思います。 ファイルについては、早くしていただくということでありましたので、ありがとうございました。以上で、質問を終わります。 ○議長(石丸東海)  以上で、東議員の一般質問を終わります。 ○議長(石丸東海)  10時55分まで休憩といたします。午前10時44分休憩                              午前10時55分再開 ○議長(石丸東海)  休憩を閉じて一般質問を続けます。 次の質問者、杉村議員。〔杉村英子登壇〕 ◆議員(杉村英子) この度、私は、過去4年間の実施計画書及びこの度出されました実施計画書から、柳井市の将来を見据えた行財政運営についてをお尋ねいたします。 1、実施計画書により、平成25年度から4年間の中期計画が出されましたが、市長は、市長就任以来、柳井市の将来についての思いをお持ちだと思います。 現在、その思いに向かって、実施計画をこの度も考えられたことと思いますが私には、市長が、この柳井市を将来どのような市にしたいのか、また、その方向に向けて運営されているのか、よくわかりません。既に5年目に入りましたが、市長は、市長が考えておられる柳井市の将来に向かって進んでいると思われますか。市長は、市長就任ごとにマニフェストに様々な事柄を書いておられますが、それが、市長の考えておられる柳井市の将来に結びつくものと受け取ってもいいのでしょうか。 また、市長は、よくトークを開催され、市民の声や要望に耳を傾けて、行動されているように見受けられますが、それも、柳井市の将来を見据えての行動だと考えてもいいのでしょうか。私には、市長の考えがわかりにくいので、柳井市の将来に明るさを感じることができません。逆に、柳井市の将来は大丈夫かと危機感を感じております。 最初の就任以来、既に4年たっていますが、前回、また今回の実施計画書からは、柳井市の将来がまだよく見えておりません。そこで、いま一度、柳井市の将来、10年先を見通した長期構想について、市長なりのお考えをお尋ねいたします。市長は将来、この柳井市をどのような市にされたいのでしょうか。それに向かっての市長独自の行動を何か考えられておられますか。 2点目、ところで、この実施計画書、平成21年度から平成24年度までの集計表によれば、実施済み50件、実施中が107件、これは毎年事業を組んでおりますが、未実施4件、つまり、継続が107件と未実施が4件、合計111件あると解釈できます。この度のこの実施計画、平成25年度から平成28年度までを見てみると、新規が30件、継続が102件で、この継続の中には、未実施の4件が含まれておりません。合計132件であります。 私が、この度のこの実施計画書で不思議に思ったことは、昨年までの実施中の一部や未実施が消えて、今まで一般で毎年事業を行っていた事業や休止状態にあった事業が継続事業で上がってきていることです。普通、考えると、昨年度までの実施中の事業や未実施の事業が記載されていても継続ですから、不思議ではないと思うのですが、例えば、柳井まつりなどがその例です。それが、入れ替わっているのはどうしてでしょうか。何か、事業の中身に特別な理由でもあるのでしょうか。また、未実施の事業は、どのような理由で、この度計画書には載せられなかったのでしょうか。 以上、2点をお尋ねし、後ほど再質をさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。〔杉村英子降壇〕 ○議長(石丸東海)  市長。〔市長登壇〕 ◎市長(井原健太郎) 杉村議員のご質問にお答えをさせていただきます。 まず、最初に、ご指摘いただきました点について、私なりの考え、思いの丈を述べさせていただきたいというふうに思います。 その前に、今年3月に、厚生労働省国立社会保障・人口問題研究所による、将来推計人口というものが発表されております。この推計でありますけれども、様々な経済予測等ある中で最も当たるというふうに言われておるような推計であるそうでございますけれども、これによりますと、2040年の日本の総人口は2010年比で、全都道府県において減少し、全体で16.2%の減少、1億727万6,000人というふうになります。2040年の全国の高齢化率は36.1%見込まれておりまして、高齢化が他に比して進んでいると言われております本市の本年5月末現在の高齢化率33.58%をも、上回る数字となります。 一方、本市の人口は2010年比、1万671人、約1万人の減、30.7%減の2万4,059人と予測をされております。 我が国は2007年以降、年間の死亡数が出生数を上回る、つまり、人口の自然減が続いておりまして、本格的な人口減少社会に突入したというふうにされております。社会全体がシュリンクをすると、縮みつつあるというふうにも言われる我が国におきまして、本市がどのように市民生活を維持していくのか、UJIターン等による社会増による、人口減少の速度をいかにして緩和できるのかをも含めて、このことは最も大きな課題の一つであると考えております。 少子化、高齢化、人口減少を、これらの状況が継続をしてまいりますと、税収は減ります。地方交付税も減ります。 その一方で、社会保障費や老朽化した道路、橋、上下水道等のインフラの改修についての需要は増え続け、早晩、地方自治体の財政は立ち行かなくなるということは、容易に想像できるわけでございます。 しかしながら、それは今のままの状態を続けておればという仮定の話でございまして、そのような事態をいかにして、どうして、どうやった施策によって回避をするのかと、その方策を考案し、そして実行していくことが、私の使命でもあると肝に銘じております。 その際に、まず前提となることは、これからは、あれもこれもではなくて、あれかこれか、そして、時にマイナスの選択をも、勇気を持って断行していくことも恐れてはならないということであろうかと思います。人口減少社会を前提に、政策の優先順位づけ、取捨選択をしていかなければならないわけでございます。その作業がまさに、今回の実施計画の策定であり、毎年度の予算編成であるというふうに考えております。 そうしたことを前提とした中で、杉村議員におかれましては、柳井市の将来について、また、その方向性について、また、現状について、非常に不安を感じておられると、不満もお持ちであるということでございますけれども、そこでまず、井原市政のキーワードと申しましょうか、肝になる部分について、改めて振り返らせていただきたい、復習をさせていただきたいというふうに思います。 まず、一期目のマニフェストは、「柳井ニューディール~8つの約束~」として、柳井で暮らす幸せの実現を掲げました。その際、基本理念として、新たな雇用の創出。頑張る市民を応援をする。将来にツケを回すのではなくて、未来への投資をする。こういったことを定めまして、より具体的な8項目についての進捗につきましては、従前よりお示しをさせていただいてるとおりでございます。 また、そのマニフェストの前提といたしまして、柳井の自立、これは、自ら立つ、さらには、自らを律するという意味での自立でございますけれども、この柳井の自立を掲げておりました。そして、それらを踏襲、包含するような形で、2期目では、ローカルマニフェスト「チャレンジ柳井2013」を掲げ、3つの柱として、全ては人づくりから。キーワードは、医・職・住、さらに開かれた市政へといたしておりまして、50の具体策もお示しをさせていただいております。 まちづくりは人づくりとも言いますけれども、自主自立の気概に満ちた市民と行政がともに知恵を出し合い、それぞれに力を発揮できる協働の市民社会の構築を目指してまいりました。 また、最も使用頻度の高いキーワードとしては、市民参加ということもあるかと思います。私は、5年目を今、迎えておりまして、その市民の意識は、萌芽し、成長し、それぞれに違って、それぞれに美しい花を咲かせるべく正しい方向に進んでいるというふうに思います。当然、マニフェストもその方向で、つまりは、柳井市の将来に直結していることは申し上げるまでもございません。 また、市民参加、開かれた市政という点で、「市民と市長と気楽にトーク」の果たしてきた、またこれから果たす役割は、決して小さくないというふうに感じております。今までも、再三再四申し上げておりますけれども、「市民と市長と気楽にトーク」は、市民から市長へ、市民から行政への一方的な陳情や要望の場ではございません。会を重ねるごとに、市民と行政、市民同士が知恵を出し合い、市民自らが何をできるかを考える自主自立の段階へのステージへ一歩一歩進化していると考えております。 また、今の世の中を見ますと、世界の政治経済、日本社会も日々刻々と物すごいスピードで変化をしております。そのためには、広報やないやホームページ等で情報発信をさせていただいておりますけれども、「市民と市長と気楽にトーク」も含む、市民と行政の直接のコミュニケーションの場の重要性というものは、今後、ますます増してくると、現在も増しているというふうに認識をいたしております。 また、市長の考えがわかりにくいというご指摘もございました。わかりにくいということであれば、この場で、丁寧にご説明を申し上げたいと思いますし、そのための貴重な時間であるというふうにも認識はしております。 今の時代、危機感は、私にも市民の皆様にもあるかというふうに思います。中には、これだけの時代になりましても、まだ、旧来型の発想から抜け出せないで不満を漏らしておられるような方もいらっしゃるかもしれませんけれども、そうした中、市民も行政も、行政もまだまだ行革の余地はあるというふうに思っておりますし、そのために、また議員さんからも、これからもご指導いただきたいというふうに思いますけれども、市民も行政も意識を変えて、冒頭申し上げたような柳井の自立を目指すというふうな気概を持って、まちづくり、人づくりに取り組んでいきたいというふうに思います。 そうした方々がしっかりと、本市の市民自治の現場で、さらには各地域、各所において、リーダーとしてご活躍いただくことが、これもまた、肝要であるというふうに考えております。 また、この間、国県等、必要なことはしっかりと連携をさせていただきながらお仕事をさせていただいておりますけれども、地方分権改革の大きな方向性、ボトムアップ型の市民自治による自主自立のまちづくりを目指すという基本的な思いというものは、これからもとても大切なことであるというふうに考えます。 各自治体が自ら知恵を出し、汗を流し、その中でこそ、真の分権型社会が可能になってくるのだと強く信じております。そして、その自立によりまして、冒頭をお話申し上げましたような人口減少社会を身の丈に合った財政運営、そして市民参加によりまして、力強く生き残っていくことができるというふうに信じております。 10年後だけではなくて、20年、30年、40年、50年たちましても、「米百俵の精神」と人づくりを重視する市民がそこにあり、商工業に、農業に、漁業に、さらには観光、そして行政、それぞれの生業に一所懸命にいそしむ市民の姿がそこにあることを思い描いておりますし、心からそのことが現実となることを願っております。 私からは、以上でございまして、他のご質問につきましては、関係参与のほうからお答えをさせていただきます。〔市長降壇〕 ○議長(石丸東海)  総合政策部長。 ◎総合政策部長(豊川哲朗) それでは、2点目の前実施計画からの継続事業が、今回の実施計画では一部入れ替わっているというお尋ねについて、お答えをさせていただきたいと思います。 最初に、今回の実施計画策定の基本的な考え方でございますけれども、前実施計画と同様、柳井市総合計画に掲げます施策の大綱である6つの基本目標とそれに続きます17の基本施策ごとに体系づけまして、整理し計上することとしております。 柳井市総合計画に掲げます将来都市像や本市のまちづくりの基本理念の実現を図るとともに、「柳井で暮らす幸せ」を実感・持続できる仕組みづくりを目指しまして、時代の要請に対応して効果的に実施するべき事業を優先的に選定いたしております。 次に、具体的な事業の選定基準につきましては、市が実施するもの、及び県や関係機関が実施主体で、市の負担を伴うものの中で、「総事業費が1,000万円以上の投資的事業」並びに「特徴的ソフト事業」を中心に計上しております。実施計画は、事業計画と中期財政見通しからなる財政計画とで構成されており、毎年の予算編成を行う場合の指針となるものでございますので、まずは、「総事業費が1,000万円以上の投資的事業」を計上しております。 一方、「特徴的ソフト事業」につきましては、金額に関係なく、その時々の時代の要請に対応して効果的に実施するべき事業を優先的に選定いたしておりまして、前実施計画期間中に既に実施された事業で、前実施計画に掲載しておらず今回の実施計画に計上したものもありますのは、本市として、特に取り組みを強化したいものなどを計上しており、逆に前実施計画に掲載していた事業の中で、既に定着してきた事業等につきましては、見直しを行いまして、今回の実施計画に掲載していないものもございます。議員ご指摘のとおり、前実施計画と今回の実施計画におきましては、一部異なるソフト事業を掲載しております。 また、計画に記載しております、各事業の新規事業と継続事業の区別の記載につきましては、前実施計画書に対しての新規、継続をお示ししたものではなく、計画をご覧になられる市民の皆様がわかりやすいように、事業として、新規事業なのか、それとも継続事業なのかをお示ししたものでございます。 それから最後に、未実施の事業の関係でございますけれども、前実施計画におきまして、未実施の事業が4事業ございました。その4事業が、今回の実施計画へ掲載されていないという理由でございますけれども、前実施計画の計画番号57番の市道浦石神線整備事業につきましては、地元との協議の関係で、今回の実施計画への計上は見送っております。 それから、前実施計画番号95番の団体営ほ場整備事業大畠坂川地区につきましては、農山漁村活性化プロジェクト支援交付金の活用を予定しておりましたけれども、政府によります事業仕分けにより予算確保が困難となったことから、他の事業である国営緊急農地再編成事業南周防地区に組み入れて実施しておりまして、今申し上げました国営緊急農地再編成事業につきましては、今回の実施計画にも継続して掲載しております。 それから、前実施計画の番号118番でございます日積地区公民館整備事業につきましては、事業の優先順位を勘案しまして、今回の実施計画への計上は見送っております。 それから、前実施計画番号119番、(仮称)柳井西コミュニティ施設建設事業につきましては、地元の方々と協議を行い検討いたしました結果、新庄地区と余田地区にそれぞれ地区公民館施設を整備するため、今回の実施計画に、新庄地区公民館整備事業と余田地区公民館整備事業として掲載しております。以上でございます。 ○議長(石丸東海)  杉村議員。 ◆議員(杉村英子) それでは、今回いただきました実施計画書に基づいて質問をさせていただきます。この度の実施計画書の中期財政見通しで、4年間での地方債の合計は約58億9,000万円、合併特例債の残額は既に30億円使用済みなので、残額は44億5,000万円と聞いております。実施計画の予定額が年度ごとに計算されていますが、この4年間で合併特例債は、どの事業にどれだけ予定されているのでしょうか。また、起債は、どのような起債を考えておられるのでしょうか。 ○議長(石丸東海)  財政課長。 ◎財政課長(山本文夫) それでは、ただ今のご質問の関係ですけども、平成28年までの実施計画の中で予定しております事業のうち、起債額の大きい事業といたしましては、これは、ただし、実施計画は先ほどご説明申し上げましたように、毎年、ローリングにより事業の見直し等の可能性もございますけども、現在のところ、武道館建設事業に約8億2,000万円、防災行政無線の同報系及び移動系整備事業約1億2,000万円、大田川排水区排水対策事業約1億8,000万円、そして各小学校耐震改修3億4,000万円、そして公民館整備事業として約3億円などでございます。 合併特例債以外での起債でございますが、地方債には対象となる事業によりまして、いろいろな種類がございますけども、ご存じのように、合併特例債は充当率、交付税算入割合など、他の起債と比較しまして大変有利な起債であります。当市では、交付税算入のない地方債の借り入れは基本的に行っておりませんし、この方針は、今後も堅持してまいりたいと考えております。具体的に、合併特例債以外の起債といたしましては、臨時財政対策債や公共事業等債、過疎対策事業債、そして地方道路等整備事業債などを、今後予定しております。以上でございます。 ○議長(石丸東海)  杉村議員。 ◆議員(杉村英子) それでは、続けて質問いたします。この実施計画書の財政見通しの最後、平成28年度末には、約15億円の赤字が予測されております。その手当てに基金の取り崩しを行うと説明が全員協議会でありました。一般財源に充てる基金残は、平成25年度末で約33億2,000万円、この計画予定額を当てはめて考えると、平成28年度末には、基金残は約18億2,000万円となり、起債額は増、基金は減少をたどります。 また、実施計画の中には、平成28年度で終わる事業だけではなく、平成29年度以降にもかかる事業があると見受けられますが、平成29年度以降の財政運営は、どのように考えておられるのでしょうか。市税収入が厳しい柳井市においては、将来についての財源のもとは一番考えておかねばならないことだと思いますが、いかがお考えでしょうか。 ○議長(石丸東海)  財政課長。 ◎財政課長(山本文夫) 平成29年度以降の財政状況は、どう考えているかというご質問でございますが、実施計画は、事業計画と財政計画から構成される短期計画でございます。今後、4年間に実施する1,000万円以上の普通建設事業等を示し、また財政計画では、今後4年間の財政見通し、計画を立てて、計画する事業と財政との整合性を図っております。 なお、実施計画につきましては、社会情勢の変化や、そういったものに対応し現実的に適応させるために、毎年度、事業のローリングによりまして、新たに事業を見合わせたり、追加したり、中止したりなどの計画の修正を行っております。今回の実施計画は、平成28年度までの4年間の計画であります。今後の経済情勢や税制改革など、今後不透明な部分もございますので、平成29年度以降につきましては、改めて、その時期、時期の状況に合わした計画、また、財政計画を立ててまいりたいというふうに考えております。以上でございます。 ○議長(石丸東海)  杉村議員。 ◆議員(杉村英子) それでは、この予定額についてですが、市長はよく合併特例債が7割交付税措置があり、3割が起債となる。一番良い起債ではないかと話されておられますが、既に30億円の合併特例債を借入れておられ、その返済は始まっていると考えられます。 しかし、この実施計画書の中期財政計画の見通しを見てみると、地方交付税は増えるどころか減少しております。実は、平成20年度から平成23年度までの地方交付税を調べて見ますと、年々ですね、増額されてきてるんですね。ということは、合併特例債の7割交付税措置がこの中に含まれているのではないかと私なりに解釈をいたします。これから借入れていく合併特例債、返済額に合わせ7割の交付税措置があるというのであるならば、地方交付税額がこのように少ないといいますか、この計算方式、今まで大体、1,000万円ずつ上がってきており、平成22年度、平成23年度では、1,000万円上がっておりますが、そのように年々交付税が上がってきてるんですよ。逆に、この計画書でいけば、年々、交付税は減ってきております。7割の交付税措置というものを勘案しないで、これは計上されたのでしょうか。 ○議長(石丸東海)  財政課長。 ◎財政課長(山本文夫) 地方交付税は、ほんとに措置されているのかといったご質問になるかと思いますが、地方交付税と申しますのは、本来、地方の税収入とすべきものを、地方公共団体の財源不足の均衡を調整し、全ての地方公共団体が一定の水準を維持でき得るような財源を保障するものとして、制度としてございます。国が、国税として代わって徴収し、それを地方のほうに配分するといった制度でございます。 普通交付税の額の算定に当りましては、国の定めた一定の算定方式がございます。これは、基準財政需要額から基準財政収入額を引いた額、つまり、市町村にとって財源不足と思われるこの額が交付されるものでございます。 なお、地方交付税の総額、これはダブりますけども、所得税を含めた5税のそれぞれのパーセントを掛けたものが総額として、まず最初に決定をされます。地方交付税は、先ほど申しました基準財政需要額から基準財政収入額の差で決まりますので、毎年、交付税は変わるものであり、毎年同じ金額が交付されるものではございません。 地方交付税の交付額につきましては、ご存じのように、平成31年度の合併算定替えの終了に伴う激変緩和の措置がございますが、柳井市におきましても、平成27年度以降、段階的に減額が予定をされております。その影響額は、これは試算ではございますが、平成24年度実績と比較しますと、平成27年度は約5,000万円というふうに、試算をしております。 合併特例債による起債を発行した場合、元利償還金の70%が交付税に算入をされますが、これは制度として確実に交付税に算入されております。平成24年度におきましては、平成24年度に元利償還金として1億8,600万円余り返済をされておりますが、そのうち交付税算入されたものは1億3,000万円、約70%算入されております。以上でございます。 ○議長(石丸東海)  杉村議員。 ◆議員(杉村英子) ちょっと今、数字を聞き間違えたと思うんですが、返済が1億8,600万円で交付税措置が1億3,000万。3割起債で7割交付税措置として返るのですよね。これは数字が逆転してませんか。 ○議長(石丸東海)  財政課長。 ◎財政課長(山本文夫) ちょっと、私のほうで数字を間違えたかもしれませんが、平成24年度元利償還金として1億8,600万円を返済し、交付税に算入されておりますのが1億3,000万円、いわゆる70%が交付税に算入されて柳井市のほうに措置されたということになろうかと思います。 ○議長(石丸東海)  杉村議員。 ◆議員(杉村英子) よくわかりません。この今返済された1億8,600万円、元金と利息合わせてですが、この中の合併特例債で借り入れた返済額っていうのは幾らですか。いろいろな起債があって、そのトータルがこの1億8,600万円だと思うのです。では現実に、この交付税措置された1億3,000万円、7割交付金、これの3割という起債、返済額、これは幾らですか。 ○議長(石丸東海)  総務部長。 ◎総務部長(山中孝之) 今申し上げたのは、平成24年度においてのあくまでも、合併特例債の元利償還金でございます。1億8,664万3,000円は、合併特例債のこれ、細かい数字で申し上げますけども、1億8,664万3,000円ほど元利償還、元金と利子を合わせて償還しておりますうちの7割算入でございますので、1億3,065万円というものが交付税の需要額に算入されております。これは実額算入でございますので、実際に需要額で算入されなかったら、この分だけは確実に落ちるということで、ご理解していただきたいと思います。 ○議長(石丸東海)  杉村議員。 ◆議員(杉村英子) 行政の場合の予算を組む場合、まず、歳出を積み上げて、そして歳入部分を出していく。その足らない部分が、地方交付税で措置されるというふうに聞いた覚えがあるのですが、そういう計算方式でいいのですかね。 ○議長(石丸東海)  総務部長。 ◎総務部長(山中孝之) 今のは国の地方財政計画のお話でしょうか。うちの予算の話では、ちょっとないと思いますが、どういうご視点で。 ○議長(石丸東海)  杉村議員。 ◆議員(杉村英子) 普通考えれば、合併特例債を使わない場合、7割の交付税措置がない場合、例えばの話、100円の歳出が要ると、ところが全部かき集めても70円しかなかったと、あとの30円が地方交付税で措置される。ここに7割の合併特例債交付税があれば、償還金があれば、この30円が35円に膨らむのではないかと、私は思ったわけですよ。 逆に、合併特例債の交付税措置を含めての、総歳入に合わせられているのかなと思えば、地方交付税っていうのは減ってきてるのではないか、逆に。7割措置が、もしなかったとしたら、地方交付税っていうのは、年々減っきてるのかなと思ったわけですから、お尋ねをいたしました。ちょっとよくわかりませんので、また、それは財政のほうに勉強に行きたいと思います。 ところで、ほんとに税収ではいろいろ悩む問題が多いのですが、市長は、市長になられる前、平岡氏の秘書をされておられました。国の各省庁にも出入をされていたと思われるのですが、市長になられても、現在、そのパイプはお持ちでしょうか。と申しますのが、今、合併特例債の話が特に出ております。中期財政計画の中で、起債がどんどん増えてくる。であるならば、市長が築かれました各省庁とのパイプ、これを利用という言葉は悪いのですが、フルに回転させていただいて、少しでも国から交付税や補助金がいただけるような話というものができないものか。 国から、繰り返しになりますが、起債に頼るのではなくて、そういう国からもお金を持って帰っていただくのは、これは市長の仕事だと、私、思うのですよ。その点、市長、いかがでしょう。 ○議長(石丸東海)  市長。 ◎市長(井原健太郎) まず申し上げなければならないのは、やはり制度の中で、私は柳井市の市長として、国に対していろいろな働きかけというのはしていくのは当然のことだというふうに思います。また、就任以来ですけども、当然、職務の一環として上京いたしまして、関係省庁にかけ合い、場合によっては、市長としてわざわざ来られたのは、柳井市長さんだけですよ。というようなこともお言葉としていただいて、実際、現在その事業も前に進んでいるというようなこともありますから、それは、ちょっとお金を取ってくるというか、違う次元の話だと思いますけども、制度の中で、しっかりと国、県含めて連携をさせていただきながら仕事をさせていただくということは、当然の職務の一環であるというふうに、私は認識しております。 ○議長(石丸東海)  杉村議員。 ◆議員(杉村英子) 認識は結構ですが、行動をしていただきたいと思っております。時間が余りますけれども、最後に、さっき市長は自主自立という言葉を使われました。私たち会派では、島根県の海士町へ行ってまいりました。これこそが自主自立のお手本といいますか、我々が見習わなくてはならない、行政が見習わなければならない町だと思っております。 この度、広域の議員研修で海士町からいらっしゃいますけれども、ぜひとも、これは執行部の方々に、議員が聞くのではなくて、執行部の方々が聞いて勉強されるべき課題だとも思っております。それが実現できれば、市長がお話されました自主自立という、この柳井市が向かっていこうという方向性が明らかになってくる。私はそのように思っております。 いろいろお話をお伺いしましたが、これからも将来に向かっての基礎をつくっていくという考え方を持って、身の丈に合った運用をし、柳井市の市民、将来、希望の持てる、そういうまちづくりに邁進していただきたいと思い、最後のお願いを込めまして、質問を終わります。 ○議長(石丸東海)  以上で、杉村議員の一般質問を終わります。 ○議長(石丸東海)  午後1時まで休憩といたします。午前11時34分休憩                              午後1時00分再開〔議長交代〕 ○副議長(山本達也) 休憩を閉じて、会議を再開いたします。 これより、地方自治法、第106条第1項の規定により、副議長の山本が議長の職務を行います。 それでは、一般質問を続けます。 次の質問者、田中議員。〔田中晴美登壇〕 ◆議員(田中晴美) それでは、質問に入ります。 まず最初に、大畠中学校の学校整備についてお尋ねをいたします。前河内山市長の時に、柳井市の学校統廃合計画が作られておりました。その時、大畠中学校も統合され廃校の危機に迫っていたわけでございますが、幸いにも、井原市長に代わっていただいて、地域における中学校の必要性、ご認識の上、存続をしていただきました。そして、大きな地震が来ても安心をして学ぶことができる耐震補強をしていただきました。このことにおいて、地域の方々は大変喜び、井原市長に大きな感謝をされていると聞いております。 誰よりも一番喜んでいるのは、大畠中学校の生徒の皆さんでありました。存続が決まってからは、生徒会で、全国一のどこよりも立派な学校づくりをしようということで、OBP活動というのを始めておられます。OBPとは、大畠中、ブランド、プロジェクトという略であるそうでございます。 今日までの、この行動の成果としては、駅や公衆トイレなどの清掃、そして、それぞれの出身小学校に出向いて、小学生の子どもたちを前にしてトイレの掃除をしてあげる。トイレの掃除といってもわけが違うのです。トイレの中にはだしで入って、便器を手で洗われるのです。すごいことをされております。このことにおいて、小学校の子どもたちと中学校との間に、大変強いきずなが生まれ始めていると聞いております。地域からも、多くの感謝の言葉をいただいていると聞いております。 誰よりも一番驚き喜んでおられるのは、それぞれの子どもさんたちの親御さんでございます。黙っていても日常生活で率先して手伝ってくれる、そうした子どもも出ているそうでございます。子どもたちの成長ぶりを見て、驚き、感動されているという話も伝わってきております。このように、今、大畠中学校は生徒を中心として、先生方も一丸となって、毎年、OBP活動というものが継続されております。 ただこの中学校も、前から二つの大きな課題が解決されないまま、今日にきております。以前にも、質問の中に入れたことがございます。 まず一つ目は、中学校への進入道路。進入道路というか、進入できる道路でございます。今日、4本の進入道路がございますが、どれも急な坂道でございます。そして、車が離合できない道路、それが通学道路になっております。 今日まで、自転車と車との接触が幾度もあったと聞いております。建設当時において、今日のような車社会というのは、考えることができなかったのだろうと思っております。 昨年、管内の学校研究会が大畠中学校で開催されたと聞いております。その時、中学校に来られる方の多くが、まず、入口がわからないと。わかっても、国道から鋭角に曲がらなければならない。そして進入道路に入ったら、上から車が来たらどうしようかと。大変怖い危険を感じる道路であるということを、認識をされたと聞いております。 ただ、この質問をしたからといって、今日ある進入できる道路が、それぞれ拡張できないというのは、わかっております。ただ、1本の道路においては、工夫すれば、何とか子どもたちが容易に退避できる場所ができるのではなかろうか、そしてまた、車の離合場所、できる道路は1本あるのではなかろうかと思っております。子どもたちが通学時において安全に通学できる、そうした学校整備、道路整備をしていただきたいと願うところでございます。 もう一つの課題は、大畠中学校のグラウンドの狭さでございます。やはり、建設当時において、体育館は現在ある校舎の海側に建っておりました。しかし、何年かすると地盤沈下が起こり、建て替えを余儀なくされることになったわけでございます。 しかし、現状は、山陽本線のトンネルの上でございまして、杭を打つことができない。そのことで、やむなく、グラウンドのほうに体育館をつくることになったわけでございます。そして建設が始まってからは、その年の運動会、そして野球部のクラブ活動、ともに大畠町民グラウンドをお借りするようになったわけでございます。大畠中学校の野球部のホームグラウンドは、町民グラウンドのAコートになったわけでございます。そして、一般の方がAコートをお借りする時には、まず、中学校の使用状況を聞いてからお借りするというのが、旧大畠町時代の暗黙の了解であったと、私は認識をしております。 ただ、校舎から大畠町民グラウンドまでは、約五、六百メートルはあるのではなかろうかと思います。その間、急な坂道が2ヵ所ございます。授業が終わって町民グラウンドに行くのに、約20分片道かかるだろうと、そしてクラブが終わったら、やはり20分。いつも、野球部のクラブ活動には40分のロスタイムがあるわけでございます。 今日、このロスタイムを幾らか解消したいがために、できるだけ遅くまで、ボールが見えるまで練習してしまう。そしてその後、グラウンドの整備をして校舎に帰る。校舎に帰る段階で、既に日が落ちております。それから子どもたちが、家路につくわけでございます。決して、安全な状況であるとは言えないのではないだろうかと思っております。 ただ、この質問をしたからといって進入道路と一緒、今のグラウンドを広げることはできないというのは、よくわかっております。ただ、例えば、中学校を空から見た時に、周辺に遊んでいる土地、よその土地、人様の土地でありますが、広い土地があるように思います。そこを期限を切ってお借りして、校舎の近いところで、のびのびと運動会や、そして野球部のクラブ活動をすることはできないだろうか。そのことを検討していただけないだろうかということを、教育委員会のほうにお伺いをいたしたいと思います。 2番目でございますが、柳井市の救急医療について、お伺いします。 今年、2月22日金曜日でございます。夕方4時ごろ神代地区において、80代のご婦人が、裏口の外にある井戸のところで倒れておられました。近所の方が見つけ、民生委員も駆けつけております。それで、救急車が来ました。皆さんで一緒に救急車に搬入した。やれ、これでひと安心と思いきや、問題はそこから発生いたしました。 救急車がいつまでたっても、出発ができません。救急隊員が一生懸命、市内の医療機関に受け入れをお願いされています。結局、柳井市の医療機関は、どこも受け入れをしていただくことができなかった。そのうち、また、別の近所の方が来られて、この患者さんは、以前、大竹の医療センターに入院したことがあるということを救急隊員にお話しになられた。 しかし、隊員は患者さんの容体を見て、できるだけ近いところではないといけないということで、今度は大島病院に連絡をされた。すると、専門医がいない。次に、橘の中央病院に連絡をして、やっと受け入れていただくことができて、救急車が出発したのが1時間20分後に出発をしたわけでございます。それから、30分ぐらいかかって橘の中央病院に行った。多分、そこでMRIかCTを撮られたと思います。 その結果、中央病院では対応できないということで、今度は周東病院のほうに逆搬送されたわけでございます。周東病院に着いたのが、なんだかんだで3時間後でございます。そして、周東病院では死亡の確認を受けたわけでございます。近所の方が、ずっと付き添っておられました。これだけ時間がかかれば助かるものも助からないよと、ひとり嘆いて、おうちに帰られたと聞いております。 このご婦人には家族の方がいらっしゃいません。だから、誰ひとり、今回の歯がゆさ、悔しさ、情けなさ、行政や医療機関に訴える方は、いらっしゃらなかったと思います。だから、行政のほうは、別に大した問題が起きておるとは感じておられないのではないだろうかと思いますが、地域の方々には、大変大きな衝撃であったわけでございます。 そして、問題はまた、そのちょうど一週間。やはり、次の金曜日の夕方4時ごろ、一週間前に倒れた方から7軒目ぐらいのおうちの方、やはり80代のご婦人が、今度は、おうちの中で手足がしびれた。家族の方が帰られて、救急車を呼ばれました。民生委員も駆けつけております。家族の方が、前日に周東病院で検査を受けているからカルテもあるから、周東病院のほうにお願いしますと言われました。そこで、地域の方、そして民生委員も、今度はカルテもあるから間違いなかろうということで安心をして、それぞれおうちに帰られて、民生委員の方は自分の仕事に入っておられました。 それから三、四十分たって、同じ方向から救急車のサイレンが鳴り始めた。民生委員は、何だろうと思って道路に出て救急車の行方を見たわけでございますが、岩国方面のほうへ向かって救急車が出たわけでございます。そして現場に戻って残っておられた方にお話を聞くと、1週間前と全く一緒よと、柳井の医療機関、どこも受け入れてくれないよと、今度は岩国の医療センターのほうに搬送されるのよと、そういう話であったわけでございます。 幸いにも、このご婦人は、今日、元気なお体でうちに帰っておられます。1週間のうちに2回も、金曜日の夕方、救急患者を柳井市の医療機関は、どこも受け入れていただけなかった。なぜなのだろうと、いろいろ、こう考えてみますと、実は私、8年前に朝7時ごろ倒れて救急車に来ていただいて、連絡を取らずに周東病院のほうに向かっておりました。 しかし、途中から向きを変えて岩国の医療センターのほうに向かったわけでございます。その時も担当医がいないということで、急遽、岩国のほうに向かっていただいたわけでございますが、今回の件は、ここ最近起きたことではなしに、もっと昔から柳井市の救急医療というのは不備なところがたくさんあるのではなかろうか、同じようなことが、再々あったのではなかろうか、そして、何人の方々がこうした長い時間たらい回しと言ってはなんですが、救急を受け入れていただけないことでお亡くなりになっている方がいらっしゃるのではなかろうか、大変、不安な状況を感じ始めたわけでございます。 二次救急医療というものは、原則として24時間手術ができること、例えば、急性虫垂炎や消化管切除、これらの手術、全身麻酔、レントゲン検査、これらが24時間できるということが大前提のはずではないのだろうかと思います。 今回お亡くなりになったご婦人は、なぜ、このような現状になったのでしょうか。柳井市の医療機関が不備であり、悪いのでしょうか。それとも、引き受けをしてくれない柳井市の医療機関が悪いのでしょうか。それとも、倒れた方の運が悪かったのでしょうか。市長には、この3つの悪いうち、どれか1つ思い当たることがありましたらお答えいただき、それに対する対応策があればお伺いをいたしたいと思います。 最後の、合併特例債の使い道について、お尋ねをいたします。 今補正予算で、3億円を超える武道館建設の予算が出ております。前回の質問で、今の柳井市において、この武道館建設の実施計画で来年度に向けて10億円、合併特例債使われるということで、この10億円は、今の柳井市においては経済を活性化する、それを促すために緊急に使うべきではないかという質問をさせていただきました。 それに対しての市のお答えは、合併特例債の使い方というのは、合併時における新市建設計画に上げておかなければいけないのだと。そして、武道館はあがっているのだと。だから、やれるのだというお答えであったと私は受けとめております。 合併時におきましては、旧柳井市の代表、関係者の方々、旧大畠町の関係者の方々、それぞれの財政が大変厳しい状況で合併協議に臨まれたと思います。しかし、合併さえすれば、その後はバラ色の行政が来るのではなかろうか、そういう思いであったのだろうかなと、今、思うわけでございます。 そして、新市建設計画に入った時には、意外と、それぞれ、にんまりとしながら和気あいあいに、うちはこれをつくってもらわないと困るよ、うちは前からこれをみんなに言われてるから、これを頼むよと。このように和気あいあいに、新市建設計画を組まれたのではなかろうか。誰ひとりとも、今日のような大変厳しい柳井市になるということを、予測、想像できる人は、いらっしゃらなかったわけでございます。したがって、その当時の新市建設計画というのは全くの間違いであったと、私は思うわけでございます。 今日の柳井市というのは、どういう現状なのでしょうか。旧柳井市におきましては、事業所の閉鎖などにおける県下最低の就業率、雇用率、働く場所がない。県下最低というレッテルを貼られたら、本来なら1日でも早く、柳井市の知恵と力を投入して、まず、最低から1つでも、2つでも、上に上がれと指令を出すのが本来の姿ではなかろうかと思っております。 柳井市郊外の、それぞれの大きなスーパーの駐車場には、たくさん車がとまっております。しかし、これまで柳井市をつくり育ててきた町なかの商店は、どんどんとシャッターがおりております。そして、町行く人も、だんだんとまばらになっております。疲弊が、どんどんと進んできておると感じます。 旧大畠町におきましては、合併したとたんに疲弊が加速をいたしました。そして、今年いよいよ、旧大畠町は疲弊しきったのでしょう。それまであった山口銀行さんが、5月11日に撤退をされました。山口銀行は、地域とともに歩む金融機関と言っておきながら、結局、もうけにならなくなったら、さっさと逃げてしまう一つの企業であったのではないだろうかと思います。 しかし、また一方の考え方からすると、合併した時点で、旧大畠町の予算が山口銀行大畠支店に入らなくなった。その時点で、すでに撤退をいつするかという検討に入られていたと思います。しかし、柳井市と合併して、ひょっとしたら柳井市の知恵と力で、大畠の復活があるのではなかろうかと思って、山口銀行さんも歯を食いしばって大畠にずっといていただいたのかなと、そんな気もしないわけではございません。 合併という本来の基本的な理念は何なのでしょうか。それは、それぞれの地域が持つ特色が、その発展につながること。そして、安定した収益性のある地域をつくること。これが、合併の本来の基本的理念ではないだろうかと、私は思うわけでございます。 合併特例債10億円、大変大きな金額でございます。今日の柳井市というものを、そして、柳井市の町なか経済というものを、いま一度、検証していただいて、町なか経済の検証は行政マンだけではなしに、できたら金融機関を中に入れて、町なか経済を検証していただいて、この合併特例債をどういうふうに使ったら、町が元気になるという方向に新たな新市建設計画を組んで、そこに合併特例債を緊急に投入していただくことはできないものだろうかと。そのことについて、市長にお尋ねをいたしたいと思います。以上で終わります。〔田中晴美降壇〕 ○副議長(山本達也) 市長。〔市長登壇〕 ◎市長(井原健太郎) 田中議員のご質問に対して、お答えをさせていただきます。 まず最初に、2点目の柳井市の救急医療状況についてのお尋ねでございますけれども、答弁に先立ちまして、議員から先ほどお話をいただきました、最終的には、搬入をされた病院でお亡くなりになられた方に対しまして、まずもって心からのお悔やみを申し上げたいというふうに思います。 さて、当柳井医療圏におけます救急医療の現状でございますけれども、一次救急は各市町の開業医及び休日夜間応急診療所が、二次救急につきましては周東総合病院が、二次救急で対応できない症例については、岩国医療センターや徳山中央病院が三次救急病院として担っていただいておるところでございます。 また、ご案内のとおり、平成16年分の周東総合病院の休日・時間外の受診患者が1万1,427人となるなど、医師の過重労働等の労働環境の問題と小児科医師がいなくなるといった問題が重なりまして、その対応策として、その問題等を解決するために、柳井医師会、熊毛郡医師会、柳井薬剤師会等、多くの方々のご協力で休日夜間応急診療所を設置することができ、小児科医師も派遣が継続されることとなったことはご承知のとおりでございます。この休日夜間応急診療所と各市町の開業医が一次救急の役割を果たすことで、周東総合病院の二次救急医療体制が確保されまして、救急患者が周東総合病院に過度に集中することを防いでいるところでございます。 しかしながら、二次救急を取り巻く環境には厳しさもあるわけでございまして、柳井医療圏の病院群輪番制病院といたしましては、旧来は、周東総合病院、光市立大和総合病院及び周防大島町立の3病院が担うことといたしておりましたけれども、光市立大和総合病院は、療養病床を主体とした病院として改変されましたことで、病院群輪番制病院を外れております。周防大島町立の3病院も医師等の体制が整っていないということで、当面、病院群輪番制病院の枠から外れております。したがいまして、現在、周東総合病院のみが病院群輪番制病院となっております。 一方で明るい話題もございまして、柳井医療センターが、平成24年10月1日より、24時間、365日、腹部救急を受け入れていただくと、そういった体制を開始されております。また、柳井医療センターは、新築され地域の拠点病院として機能することで、地域医療にとって頼もしい病院となっていただけるものと期待をさせていただいております。 また、柳井地区広域消防組合と、これは田布施町民の方のみでございますけれども、光地区広域消防組合が救急搬送いたしました柳井医療圏の方の救急搬送の状況を見ますと、平成23年は3,847人、平成24年は3,678人でございました。そのうち、周東総合病院へは、平成23年には2,081人、平成24年には2,042人搬送をされております。なお、周防大島町立大島病院には、平成24年に215人、岩国医療センターにも平成24年に269人搬送されております。逆に、最近では、岩国地区消防組合から周東総合病院へ搬送されるといったケースもあるとのことでございます。 さらに、搬送者の病症の程度で申し上げますと、柳井地区広域消防組合が搬送した方のうち比較的軽症であった方が、平成24年は35%となっておりまして、これは全国的にも同じような傾向があるわけでございますけれども、救急車の適正利用が課題となっているところでもございます。 軽度の救急患者の多くが二次救急病院に搬送されますと、本来優先的に治療されるべき重篤な患者が二次救急病院に速やかに搬送されないと、搬送できないといった場合も起こり得るわけでございますから、こういったことが起こらないように本市におきましても、救急車の適正利用につきましては、毎年の広報やない等で周知をさせていただくとともに、軽度な病状の救急患者に対しましては、休日夜間応急診療所での受診を、なお一層促してまいりたいと考えております。 また同時に、日ごろから、自らの体の健康状態をよく知ること、知っておくことが必要でありますことから、かかりつけ医を持ち、定期的な健診をしていただくよう、これも引き続きお願いをしてまいりたいと考えております。 今回の議員ご指摘の事案が、どういった事情で搬送される医療機関が早く確定できなかったのかは、個人情報もありますので詳しくは承知をしておりませんけれども、一般的に、担当医師が手術中、先に救急搬送された方の処置中、休日夜間において、MRI等の医療機器の点検中等の理由により、受け入れ側の医療機関が受け入れ体制を整えていても、実際には受け入れが困難なケースがあるということも、これは苦しいお願いではありますけれども、ご理解をいただければと存じます。 しかしながら、今回のことを、本市といたしましても重く受けとめさせていただきまして、今後も関係機関との連携を深めながら、市民啓発も含め、救急医療体制の維持に最大限努めてまいりたいというふうに考えております。 次に、3点目のご質問、合併特例債の使い道についてでございます。田中議員におかれましては、昨年12月議会でも、合併特例債関連のご質問をいただいております。その際の答弁とかなり重複するかもしれませんけれども、基本的な考え方を含め、改めてお答えをさせていただきたいというふうに思います。 合併特例債は、市町村の合併の特例に関する法律によりまして、合併した市町村が、市町村建設計画に基づいて、まちづくりのために、一体性の速やかな確立を図るため、また、均衡ある発展に資するために行う公共的施設の整備事業に要する経費について、借り入れることのできる地方債のことでございます。 本市が借り入れることのできる限度額、いわゆる標準事業費でございますけれども、人口等により計算式が決まっておりまして、約74億5,000万円というふうになっております。これも改めて申し上げますけれども、合併特例債の最大の特徴は、起債充当率が95%という非常に高い起債でございまして、厳しい地方財政からしますと、極めて貴重な財源ということができると思います。また、返済に係る元利償還金の70%につきまして、毎年度、普通交付税の基準財政需要額に算入されるという有利な起債でもございます。 本市の合併特例債の発行状況でございますけれども、平成17年度から平成25年度当初予算までに、18事業、起債額は約30億円、限度額に対しまして、約4割を発行することになっております。主な事業といたしましては、大畠タウンセンター建設事業、地域イントラ整備事業、柳井大畠地区広域農道整備事業、都市農村交流施設整備事業、防災行政無線整備事業、学校施設耐震化事業などでございます。なお、県内他市の発行率等については、合併市町数の状況や、それぞれの市町建設計画に基づいて実施されておりまして、一様ではないような状況もございます。 以上、ご説明を申し上げましたように、今後もこの合併特例債を活用いたしまして、本市のまちづくりのための必要な事業の実施を行ってまいりたいというふうに考えておりますけれども、合併特例債は充当率が高く、当初の一般財源の負担が少ないという反面、当然、地方債残高を押し上げる要因の一つにもなってまいります。 そういったことから、合併特例債による事業実施に当たりましては、そういった財政面での均衡も考慮しながら、あわせて、建物など構築物の建設に当たりましては、いわゆるライフサイクルコストというふうに言われておりますけれども、設計の段階から、維持、補修経費でございますランニングコストも含めた視点で、総合的に勘案していくことが非常に重要であるというふうに考えております。 また、合併特例債を、経済活性化を促し雇用を確保できる事業に使うべきではないかというご指摘でございますけれども、合併特例債は、新市建設計画に基づいてまちづくりを行うため公共的施設の整備に充てるための地方債でございまして、目的と期限が限定をされております。 地域の活性化及び雇用の場の創出は、そうはいっても本市にとりまして、これも幾度となく申し上げておりますけれども、喫緊の課題でございますので、そうした中、本年4月1日付で企業立地・雇用創造推進室を設置をしておりますし、また、現在推進室では、市内企業への訪問、これは4月から始めまして、6月上旬の時点で、既に100件以上の企業さんを訪問させていただいております。 また、企業誘致活動等行いまして、加えて、現在取り組んでおります実践型地域雇用創造事業との連携によりまして、相乗的な効果を図り、1人でも多くの方々の雇用の場を、一つずつ着実に確保していきたいというふうに考えております。議員各員におかれましては、引き続き、ご理解とご協力をお願いをさせていただきたいというふうに思います。 1点目の大畠中学校の周辺環境の整備につきましては、関係参与によりまして、お答えをさせていただきます。〔市長降壇〕 ○副議長(山本達也) 教育部長。 ◎教育部長(木元健二) それでは、1点目の大畠中学校の学校整備について、お答え申し上げます。 まず大畠中学校の通学路についてでございますが、柳井市におきましては、平成24年6月に、市内全小中学校に対して通学路の緊急点検を指示いたしました。そして、その結果を教育委員会で取りまとめた上で、8月に、国土交通省、県土木事務所、市土木建築課等の道路管理者、警察、教育委員会及びPTAを含む学校関係者による通学路合同点検会議を開催いたしました。 そこでは、市内の通学路において改善すべき箇所として116カ所を指定し、その後、全ての箇所について関係各部局による点検を実施したところでございます。 さらに、平成25年5月には、柳井市学校通学路安全対策調査表を作成し、現在、関係各部局により改善を行っているところでございます。 さて、大畠中学校の生徒の皆さんが使用しております通学路でございますが、議員がおっしゃったとおり4本の市道がございます。国道188号線から正門に入る市道、県道日積大畠港線から下りてくる市道、国道石神交差点から上がる市道、それから、市営住宅方面から入る市道の4本でございます。 これらの市道につきましては、先ほど申し上げました改善すべき指定箇所には該当しておりませんけれども、田中議員ご指摘のとおり、いずれも道路幅も狭隘でございまして、自動車の離合が困難な状況でございます。 したがって、通学時の交通安全対策として、生徒の皆さんや生徒の皆さんの自転車が十分に確認できるように、第二種交通安全事業におきまして、道路反射鏡の設置による視認性の向上や、通学路として生徒や自転車の通行があるという注意喚起等の路面標示などを、関係機関と調整を図ってまいりたいというふうに考えております。 さらに、大畠中学校では、毎月2回、登校時の交通立哨を実施し、生徒の交通安全指導に力を入れております。また、生徒に校区内での危険箇所を抽出させ、その箇所をビデオ撮影をいたしまして、それを視聴し、安全な通行について生徒全員で確認し合う活動を取り入れるなど、生徒自らが安全意識を高めるよう配慮した交通安全指導に力を入れるなど、通学時の安全に努めているところでございます。こういうことをご紹介申し上げたいと思います。 それから、2点目の中学校としては狭いグラウンドについてでございますが、ご承知のように大畠中学校は、昭和37年でございますが、当時の鳴門中学校と神代中学校が統合いたしまして、現在の場所に設置されたものでございます。当時のグラウンドは、議員のご指摘のとおり、屋内運動場が校舎の南側、現在の技術室付近でございますが、こちらに建てられておりましたので、東門からグラウンドが続いておりまして、今より広かったようでございます。 その後、昭和59年に新しい屋内運動場が建て替えられましたけれども、校舎南側の元の場所の地盤調査を実施しましたところ、支持力が足らずコンクリート杭の打ち込みも計画いたしましたが、敷地の下を山陽本線のトンネルが通っておりまして、JR西日本の許可が得られずに、やむを得ず、現在の場所、東門の前に建設することになりました。 そのため、グラウンドが元の4分の3程度と狭くなり、グラウンド使用しておりました軟式野球部のクラブ活動に支障を来すこととなりまして、大畠グラウンドに練習場所を移すこととなったものでございます。 当時、大畠グラウンドは町民グラウンドとして使用しておりましたけれども、利用団体のご理解、ご協力を得ながら、大畠中学校野球部のクラブ活動に支障がないように調整を行いながら、使用してまいった経緯がございます。合併後も、大畠グラウンドは社会教育施設として使用されておりますけれども、引き続き大畠中学校野球部がクラブ活動を行うにあたりましては、利用団体のご理解とご協力を得ながら、クラブ活動が円滑に行えるようにと考えているところでございます。 なお、体育祭につきましては、野球部と同様に開催場所は大畠グラウンドに変更しておりましたけれども、昨年は、学校のグラウンドのほうで実施をされたとの報告がございました。 それから、今、議員がおっしゃいました、近くに広い土地があるというふうなお話でございましたけれども、初めてお聞きすることでございますので、こちらをグラウンドとして使用できるかどうかということにつきましては、ご答弁のほうは控えさせていただきたいと思います。以上でございます。 ○副議長(山本達也) 田中議員。 ◆議員(田中晴美) ありがとうございました。まず、学校への進入できる道路は、通学時の危険道路には入ってなかったんですか。 ○副議長(山本達也) 教育部長。 ◎教育部長(木元健二) 当時の点検では、いわゆる危険な通学路というところには入っておりませんでした。 ○副議長(山本達也) 田中議員。 ◆議員(田中晴美) どういう目線で、危険な道路として審査されたのかわからないですけれども、危険ですよ。あの斜面で、暖かいから雪も積もることは年に何回かしかないけれども、もし、たまった時が子どもたちの通学時であれば、そういうことも考えていただいたら、大変、危険な進入道路に思うのですが。 それと、確かに、人様の土地を、私は簡単に言っているのかも知れませんが、石神信号のところから上がる道路において、ひょっとして斜面を削って、子どもたちが容易に避難できる場所、1カ所ぐらいできるのではないだろうかと思ったりはするのですが、その辺の検討というのは難しい状態ですか。 ○副議長(山本達也) 教育部長。 ◎教育部長(木元健二) 今おっしゃいました、国道石神交差点から上がる市道の石神串線という道路でございますけれども、こちらのほうも隣接地の土地利用の関係から、非常に、用地の確保が難しいというふうな状況であるというふうに認識しております。したがいまして、すぐに離合する場所、あるいは歩道の設置など、なかなか困難ではないかなというふうな認識を持っております。 ○副議長(山本達也) 田中議員。 ◆議員(田中晴美) 人様の土地ですから、そう勝手に話をするのもなんなんですが、駅に近いから、上からおりて来られる方々も、だんだんと離合できないということがお互いにわかってはいらっしゃる。特に、学校の先生方が、どこから入ったらスムーズに入れるかということを一番悩んでおられると思うのです。できたら、1本ぐらいは離合できる道路があれば、安心して中学校に入ってくれるのではなかろうかという気がするわけでございます。今後、ご検討いただきたいとは思います。 それと、グラウンドにおいては、確かに、やはり、これも人様の土地でございます。勝手に、ああだ、こうだ、大きなお世話になると思いますので検討も難しいと思いますが、何か近くで、町民グラウンドまで、先ほどお話ししましたように、40分ぐらいの、毎日、ロスタイムが生まれるわけでございます。何とかそれを解消してあげて、一生懸命クラブ活動に専念していただけたらなという気持ちでございます。教育委員会のほうはわかりました。ありがとうございました。 次に、二次救急医療について、市長が今、唱えておられる医職住の医の充実というもの、この救急医療をどのように、今、地域の方々が、大変、救急医療に対して不安を持っておられます。どうしたらいいのだろうかと。すぐ、柳井を越えて岩国へ頼むほうがいいのではないだろうかという話まで出ているわけでございます。これに対して、どのような救急医療体制を、今後構築していったらいいと思われるか、お考えをお伺いします。 ○副議長(山本達也) 市長。 ◎市長(井原健太郎) これは、当柳井地域のみならず、全国的にひょっとすると同じような傾向にあるのかも知れませんけれども、医師不足というようなことも言われておる中、また、行政のほうは行政のほうで財政の問題があるという中で、やはり、この医療については行政だけで何とかなる問題でもありませんし、これからも、地域の二次救急を担っていただいている周東総合病院さんも含めて、また開業医の先生方も含めて、しっかりと共通の認識を持っていくと。 ただ、そこに、今我々が進めようとしているのは、ぜひ、市民の皆さんにも入っていただいて、先ほどからあるようなかかりつけ医の問題、また軽症な方が利用されるというような問題等ありますから、そこはある意味、いろいろな関係機関、大いに市民を巻き込んで、しっかりと一つ一つ認識を深めていく中で、解決をすべき問題ではないかなと。 また、先ほど、ちょっと触れましたけれども、実は岩国地区のほうからも、こちらに運ばれて来られる方も結構、平成23年度は82人、平成24年度は73人ということですから、双方に同じような課題があるということにもなっているのでしょうから、非常に大きな問題ではありますけれども、今申し上げたように、いろいろな関係機関としっかりと連携しながら、市民もしっかりそこに加わっていただきながら、解決の糸口というか、少しでも現状をよくしていくために努力をしていきたいというふうに思います。 ○副議長(山本達也) 田中議員。 ◆議員(田中晴美) 確かに、岩国のほうからもこちらに来ておられるのかもわかりませんが、結局、今回の件は、決して、金曜日の夕方4時ごろ専門医の方がコーヒーを飲んでおられるわけではないというのはわかっております。今言われたように、手術中か何かほかの、いわゆる手が離せない状況であったのだろうと思うのですが、結局は医師が少ないということになるのでしょうか。そのことに対しては、行政は何も手が出せない、助けることはできない状況なのでしょうか。お伺いいたします。 ○副議長(山本達也) 市長。 ◎市長(井原健太郎) 医師不足というのは、全国的な傾向ということは申し上げましたけれども、だからといって、現状でいいということではなくて、しっかりと関係機関と連携をさせていただく中で、行政として応援をさせていただけること、支援できることについては、しっかりさせていただきたいというふうに思います。 ○副議長(山本達也) 田中議員。 ◆議員(田中晴美) 現在は、二次救急医療に対して幾らか、市のほうから、助成はしておられるのでしょうか。 ○副議長(山本達也) 市民福祉部長。 ◎市民福祉部長(丸本健治) 現在の二次救急、これは病院群輪番制病院ということで、周東総合病院さんに担っていただいてるわけですけれども、こちらのほうには輪番制病院の補助金として、一回につき、8万7,000円。一回というのは、休日、祝日の日中と、それと夜間。夜間というのは、朝までの夜間ですけれども、この分は365日。トータルで、ざっと430日から440日ぐらいになるのですけれど、それに8万7,000円を掛けた補助を出しております。ただし、これは、柳井医療圏ということで捉えておりますので、柳井市だけではなく、柳井市とこの周辺、上関町、平生町、田布施町、周防大島町。この1市4町によって負担して、周東総合病院さんのほうへ補助させていただいるものがございます。以上です。 ○副議長(山本達也) 田中議員。 ◆議員(田中晴美) わかりました。いろいろとお話を聞いたりするのですが、やはり、小さな病院では、大体、先生は年収が一千四、五百万円であると。開業すれば、大体二千五、六百万円得られるということで、ちょっと大きな病院におられて、すぐ開業されるパターンが多いのだという話も聞いておるのですが。やはり、これは財政豊かな東京のほうでございますが、行政のほうが救急医療機関に対して、人件費として出して、そこに別枠の先生を置いていただくということをやっておられるのですが、財政厳しい中で難しいとは思うのですが、そういうことは、今後、お考えではないでしょうか。 ○副議長(山本達也) 市長。 ◎市長(井原健太郎) 将来的に、今、議員からご指摘のあったような形をどうするかというのは、現時点では、まだ考えを持ち合わせておりませんけれども、これからの研究課題ということにはなりましょうけれども、その前に、先ほどから申し上げておりますように、35%も軽症の方が救急車を利用してというようなことであったり、また、かかりつけ医、休日夜間応急診療所にしても、まだまだ、しっかりと、全ての市民の方がその設置の意味も含めてご理解いただいているかというと、そうではない状況もあるように、私は感じておりますので、その部分については、まずは、市として、広報活動も含めて注力をしていきたいというふうに考えております。 ○副議長(山本達也) 田中議員。 ◆議員(田中晴美) 先ほど、3択の悪いの中で、結果的には倒れた方の運が悪いという形であろうと感じております。確かに、救急車をタクシー代わりに使われるというのも、テレビなどでよくお聞きするわけでございます。 ただ、やはり、民生委員の言葉がすごく印象的になるのですが、一生懸命お年寄りを見回りをしている、最後まで見てあげて、倒れられた時に救急車を呼んで、やはり、ひと安心と思ったら、最後、全然受けてくれないのなら、民生委員は何のために仕事をしているのかという気持ちが強くなったよと。そのように言われた言葉が、大変、強く感じたわけでございます。 確かに、倒れないように、あなたがしっかりしなさいよと言うのも大事であろうかと思いますが、何か、とにかく、市民の不安というのも、今言われたように、35%も無駄な救急車を呼んでいる、もっと広く広報していただき、それぞれの自治会などを通してもですね、強く啓蒙活動をしていただかなければいけないのだなという気持ちにはなっております。 ただ、柳井市は、とにかく倒れたらおしまいよと言われるまちでないように、倒れても何とかするよと、そういうまちに、今後なっていただきたいとお願いをいたしたいと思います。 そして合併特例債におきまして、使い方や金額というのは、先ほどの杉村議員からお話をいただきまして、よくわかったのですが、とにかく、今は何をおいても、柳井市の町なか経済、財政が厳しいのだと、そういうことが一番強く感じるものですから、今使える10億円があるのなら、税収が生まれ、また雇用が生まれ、どんどん早く、もう時間の余裕がないのではないだろうかと、そういう気がいたしているわけでございます。ただ、それは、ほかのほうの計画予算でやっているのだと言われれば、それならそっちを、一生懸命、早く、実績を成績を出していただければと思っております。以上で、私の質問は終わらせていただきます。ありがとうございました。 ○副議長(山本達也) 以上で、田中議員の一般質問を終わります。 ○副議長(山本達也) 2時まで、休憩といたします。午後1時48分休憩                              午後2時00分再開 ○副議長(山本達也) 休憩を閉じて、一般質問を続けます。 次の質問者、三島議員。〔三島好雄登壇〕 ◆議員(三島好雄) 皆さん、こんにちは。元気を出していきたいと思います。公明党の三島好雄でございます。 今回私は、地域おこし協力隊について、そして、「笑顔でありがとうの町・柳井」運動について、大分県佐伯市の国木田独歩館との交流についての3項目を通告しております。通告に基づきまして、質問をさせていただきます。 まず、地域おこし協力隊についてであります。 この事業は総務省の事業で、都会から有為な人材を募集し、地域おこしに役立てようという内容の事業であります。私がこの事業を認識しましたのは、今年になって周防大島町と田布施町が、相次いで協力隊員を募集をされ、取材で委嘱状交付の現場に立ち合ったからであります。ちょっと、その時の状況を紹介をさせていただきます。 まず、周防大島町でございますが、2月の1日だったと思います。周防大島町が1日、同町が採用した地域おこし協力隊の三浦さん39歳に委嘱状を手渡した。委嘱状を手渡した後、椎木巧町長は、「東京の葛飾区から来ていただき、活躍を楽しみにしています。活動内容はできるだけ限定せず、UJIターンの人と連携し、仕事を進めてもらいたい。定住促進協議会とも連携し、独自の取り組みをお願いしたい。シニア世代のUJIターンが最近進んでいる。農業や漁業への新規参入も進んでおり、こうして芽吹いている動きを加速していただきたい。期限が過ぎたら、ぜひ、周防大島に定住をしていただきたい、大きな輪を広げていただきたい」と期待の言葉をかけた。 地域おこし協力隊員に委嘱された三浦さんは、大学卒業後、ラジオ制作会社に勤務し、妻、子ども2人の4人家族。三浦さんは「昨年12月に採用が決まり、東京の会社の退職手続をする中で、99%の人がいいなとかうらやましいと、夢を応援してくれる人がいた。自分自身が楽しく成功することが、一番の定住促進になると思う。子どもが小学校に上がる前に、自然の中で育てられる環境に移りたかった。暮らしの満足度を上げ、この島で生きる喜びを見つけ、外に紹介していけたらと思う」と抱負を語っております。 三浦さんは、1年くらい前から移住先を探していたそうでありまして、暖かい島で暮らしたいという思いが強くなる中、昨年秋の募集を見つけました。インターネットで検索すると、宮本常一さんが出てきて、周防大島町に下見に来た時、「この人たちと、この先歩んでもいいな」と思ったといいます。なお、周防大島町が行った地域おこし協力隊員の募集には、東京や京都などから5人の応募があり、意欲が高く、いろいろなことを調べており感心をしたという評価で、三浦さんに決まったそうであります。 次に、これは4月1日ですが、田布施町が地域おこし協力隊員の委嘱状を手渡した時のことであります。 今回採用されたのは、東京のテレビ制作会社でアシスタント業務を行っていた藤田さん27歳と、広告制作会社でグラフィックデザイナーだった砂本さん27歳──これは女性です──の2人であります。 委嘱状を受け取った藤田さんが、「東京にいた時、地震に遭遇したのと、砂本さんと婚約したのをきっかけに、自然の中で役立つ仕事がしたいと思いました。1年以内に、島で結婚式を挙げたい──島というのは馬島のことでございますけれども、結婚式を挙げたい」と語ると、長信町長は、町を挙げて祝福したいとエールを送った。 砂本さんはグラフィックデザインをやっていましたので、「町や島のホームページやデザインなどで貢献をしたい」と抱負を語った。また、採用通知が来る前の今年の1月、2人は赴任する馬島に渡った。その時、魚をとったり、畑をやれば、そんなにお金はいらないと言われ、心が動いたと言います。藤田さんは、テレビ番組制作会社を退職後に入った職業訓練校で日曜大工を学んでおり、工作で生活サポートもしたいと、島外から観光客を呼び込むイベントなども企画したいと、意欲を見せておられました。 田布施町の応募者は9人で、東京が1名、埼玉県が2名、広島県が3名、山口県が3名という内容でございました。この事業については、柳井市の担当課も知っていたと思います。残念ながら、昨年度の募集はありませんでしたが、有為な人材を有利な条件で活用できる絶好の制度だと思います。柳井市の今後の取り組みについて、伺いたいと思います。 次に、「笑顔でありがとうの町・柳井」運動についてであります。 この運動の構想は、ある商工会議所の役員の方が持っていらっしゃいました。市外から観光客を迎える時だけではなく、市内で買い物をしたり、タクシーに乗ったり、様々な市民同士の触れ合いの場でも、笑顔でありがとうと言える町にしたらどうかというものでございまして、具体的には、シールなどを作って、市民の啓発活動をしたらどうかという内容であります。 この件についての、ご見解を伺いたいと思います。 最後は、大分県佐伯市にあります国木田独歩館との交流についての提案であります。 佐伯市の独歩館は入場料200円でございますが、取るようになっておりまして、立派な施設であります。 柳井市の場合は、独歩旧宅は外から眺めるだけでありますけれども、独歩忌を発展させた独歩記念事業柳井短詩型文学祭を開催するなど、柳井市の場合は、ソフト面で充実をしていると思います。佐伯市の独歩館に柳井市の資料を、柳井市の施設に佐伯市の独歩館の資料を置き、お互いがPRし合うことは大切なことであると思いますけれども、市長の見解を伺いたいと思います。 ご答弁によりまして、再質問をさせていただきます。〔三島好雄降壇〕 ○副議長(山本達也) 市長。〔市長登壇〕 ◎市長(井原健太郎) 三島議員のご質問に対して、お答えをさせていただきます。 まず1点目の、地域おこし協力隊についてでございますけれども、地域おこし協力隊、この制度につきましては、人口減少や高齢化等の進行が著しい地方におきまして、地域外の人材を積極的に誘致し、その定住・定着を図ることで、意欲のある都市住民のニーズに応えながら、地域力の維持・強化を図ることを目的として、平成21年3月、国によって創設されております。 具体的には、地方自治体が都市住民を受け入れて、地域おこし協力隊員として委嘱し、おおむね1年以上3年以下の期間、農林漁業の応援、水源保全・監視活動、住民の生活支援などの各種地域協力活動に従事し、地方への定住・定着を図る取り組みを行うものであります。 そのことに対しまして、総務省が地方自治体に必要な財政支援を行うこととなっております。 地域おこし協力隊につきましては、地方自治体が自主的・主体的に取り組むものでございまして、農業分野や商工分野、福祉分野等、平成24年度には、全国3府県204市町村で様々な形態で実施をされております。 議員ご指摘、お話になったとおりでございますけれども、周防大島町では、本年2月1日から定住促進協議会が受け入れ団体となり、同協議会の事務、事業の企画・実施、移住者や移住希望者と定住促進団体との連絡調整、空き家バンクの充実、移住者の経済的自立を目指した就業への取り組みなどの業務を担っておられます。また、田布施町では、4月1日から隊員2名が、馬島、麻里府地域を対象として地域住民と一緒に地域の課題を考え、地域活動をしながら地域力の維持・強化に取り組んでおられるということでございます。 地域おこし協力隊制度は、任期終了後の定住率が7割になっておりますなど成果も出てきており、地域おこしの支援、農林水産業への従事、住民の生活支援等に活用できるなど、自由度が比較的高く、いろいろな可能性があるものと認識をしております。 一方で、総務省が制定をしております地域おこし協力隊推進要綱の留意事項にもございますけれども、受入自治体としては地域おこし協力隊員が地域協力活動を終了した後も定住・定着できるよう、地域おこし協力隊員に対する生活支援・就職支援等を同時に進める必要がございます。 また、地域おこし協力隊員の意向を尊重し、関係する各機関や住民等とともに必要な調整を行いました上、あらかじめ地域協力活動の年間プログラムを作成し、地域協力活動の全体をコーディネートするなど、責任を持って地域おこし協力隊員を受け入れる必要がございます。そして何より、地域住民が地域の将来像を持ち、協力隊の導入をきっかけに主体的な地域づくりに結びつけていくということが重要となってまいります。 本市といたしましては、これまで中山間地域づくり総合支援事業などの制度を活用し、地域課題の解決に向けまして取り組んでまいりましたれども、地域におけるニーズや地元のご意見も踏まえた上で、地域おこし協力隊が力を発揮できる業務の把握、協力隊の定住できる環境づくりなど、受け入れに必要な諸条件等を含め、本制度の活用につきまして研究を進めてまいりたいと考えております。 2点目の、「笑顔でありがとうの町・柳井」運動につきましては、教育長および関係参与から、3点目、大分県佐伯市の国木田独歩館との交流につきましては、まずは関係参与のほうから、お答えをさせていただきたいというふうに思います。〔市長降壇〕 ○副議長(山本達也) 教育長。 ◎教育長(桑原眞) 「笑顔でありがとうの町・柳井」運動のご質問に対しまして、お答えをいたします。実は本年度、既に市内の小中校長会において教育委員会といたしまして、あいさつ運動の奨励と市外から来られる観光客の方に気持ちよいあいさつをしようと児童生徒に呼びかけるよう、お願いをしているところです。特に、白壁通りは観光客も多く、この通りをさわやかあいさつ通りとして位置づける等、市民全ての方が気持ちよいあいさつができればよいとの考えを持っています。5月の連休後に市内を訪れた観光客の方々から、「子どもたちがよくあいさつをしてくれてすばらしいですね」と言われたと聞きました。また、柳井中学校に福岡在住で柳井中出身の方から、「久しぶりに柳井を訪れた時、中学生が気持ちよいあいさつをしてくれました。先輩として本当にうれしくなりました。」とのお手紙をいただいたと聞きました。 現在、市内小中学校ではキャリア教育を推進しています。これは、子どもたちが将来に対する夢や希望を持ち、自らの人生をたくましく切り開き、社会的自立を目指す学習であり、職場体験等を行っています。市外から来られる観光客に対して、気持ちよく過ごし帰っていただくということに気を配るということは、まさにキャリア教育にも通じることであると考えています。接客ということを意識したあいさつを含めた接遇を実際に学ぶというあいさつ運動は、大変意義ある実践的な教育でもあると考え、あいさつを奨励しています。 このように市内の小中学生は既に笑顔であいさつのできるさわやかな子どもたちに育ちつつあります。この運動が市民全てに理解され、柳井市全体で気持ちよいあいさつの交わされる町になることを願っています。 三島議員におかれましては、町おこしのために様々な活動をされておられ、頭の下がる思いがしております。どうぞ、この運動が広がるように、お力添えをいただければ幸いです。どうぞ、よろしくお願いいたします。ありがとうございました。以上です。 ○副議長(山本達也) 経済部長。 ◎経済部長(松尾孝則) では、まず、「笑顔でありがとうの町・柳井」運動について、お答えいたします。 柳井市の町なかを歩くと、幼保育園児や小中学生が笑顔で元気よくあいさつをしてくれます。本市では当たり前のような日常の光景ですが、なかなかできないことではないでしょうか。本市教育委員会のあいさつ運動の成果でもあると感心いたしております。 さて、一昨年の10月に開催された、「おいでませ山口国体・山口大会」では、山口県内の各地において、数多くのボランティアスタッフが参加し、国体選手や関係者の方への笑顔のおもてなしをすることにより、大成功をおさめました。 本市でも、正式競技の少年少女卓球、公開競技の高等学校軟式野球、デモンストレーション競技のフットサルの3つの競技が開催され、多くの市民にボランティアスタッフとして、大会の運営や選手関係者のおもてなしにご参加をいただきました。この山口国体・山口大会を契機に、県民及び市民の中のおもてなしの心が大きく醸成されたことは既にご周知のとおりでございます。 本市の白壁の町並みを訪れる観光客に対しては、20年以上も観光ガイドを行っておられる柳井市観光ボランティアの会の皆様をはじめ、白壁ふれあい広場内の観光案内所や町並み資料館、やない西蔵等、観光施設の職員、あるいはお店で働く従業員の皆さん方が、観光客を笑顔でお迎えをしております。 また、山口フラワーランドでは、スタッフが園内の花についてのガイドを行っておりますし、本市内には、これら以外にも飲食店をはじめサービス業等に携わる多くの方々が活動し、精一杯のおもてなしをされておられます。 昨年9月から事業を開始いたしました柳井市雇用創造協議会では、柳井市での新たな雇用創出のために、主に求職者向けの様々なセミナーを実施しておりますが、ホスピタリティの精神を身につける接遇接客セミナーを本年5月末現在、22回開催し212人が受講されており、今後も随時継続して開催していく予定としております。 このように、本市には市民の中におもてなしの土台ができていると思っており、こうした取り組みが商業、観光面から広がることにより、議員ご提案の「笑顔でありがとうの町・柳井」運動へつながっていくのではないかと考えております。 議員ご提案のシールなどの作成については、柳井商工会議所と協議して、検討してまいりたいと考えております。 次に、大分県佐伯市の国木田独歩館との交流について、お答えいたします。 明治の文豪と呼ばれる国木田独歩は、明治25年ごろ柳井市に滞在していました。 そのころのことを題材とした作品として、「欺かざるの記」、「置き土産」、「小春」、「帰去来」などがあります。本市で過ごした日々は、少なからず文学作品の創作意欲をかき立てたと考えられ、多感な青年時代を過ごした地として、独歩にとっても印象深く記憶にとどめられていたのではないかと思われます。 本市では、文学の世界で名をなした国木田独歩を顕彰し、本市の文化振興を図ることを目的として、平成15年度より議員ご案内の独歩記念事業柳井短詩型文学祭を市教育委員会において実施し、毎年全国から多くの作品の応募をいただいております。今年度も2,129作品のご応募をいただき、全国的に国木田独歩を冠した文学的な公募事業は聞いておりませんので、伝統ある独歩記念事業は、今後も鋭意取り組んでまいりたいと考えております。 また、本市では姫田地区に国木田独歩旧宅を平成元年5月に整備し、観光施設・文化資産として、観光客や市民に親しんでいただいております。全国的にも独歩の旧宅の存在は珍しく、宅内には独歩の日記の複製や胸像等を展示しております。また、観光案内所などには「柳井地方と独歩」と銘打ったパンフレットも置いております。 一方、大分県佐伯市にあります国木田独歩館は、独歩が同市の鶴谷学館に教師として明治26年から10カ月間赴任したことにちなみ、彼が滞在した旧坂本永年邸を改装し開館されたものでございます。施設には、独歩が過ごした明治時代の佐伯市を紹介する写真や独歩の作品を手にとって読書が楽しめるコーナーをはじめ、作品に描かれた情景をイメージした映像や弟、収二と下宿した部屋の展示などを行っております。 佐伯市の国木田独歩館と本市の独歩旧宅とは、国木田独歩の足跡を伝える貴重な文化資産でございます。後年、文壇にその地位を築いた独歩の功績に鑑み、これを契機としてお互いゆかりの地である佐伯市との交流を図ることも、明治文学に興味のある人に訴求力のある発信ができるのではないかと思いますので、まずは、それぞれが作成しているパンフレットをお互いの施設に設置し合うなど、観光情報の相互発信を進めていくことができればと考えております。 まずは、先方のご意向なども伺いながら、実施できる部分から交流を進めてまいりたいと考えております。以上でございます。 ○副議長(山本達也) 三島議員。 ◆議員(三島好雄) ありがとうございます。2番目と3番目については再質問はございません。1番目の地域おこし協力隊について、若干、再質問をさせていただきたいと思います。 先ほどの市長の答弁を聞いておりますと、期限が終わった後に、定住をするような条件とかいろいろな縛りがあるので、検討をしていきたいと、だから、責任感があるといえば責任感がある。普通のところであれば、特に周防大島町なんかだったら本当、椎木町長が本当に真剣に、できれば定住をお願いしたいというのもにじみ出ておりましたけれども、そこがちょっと違うかなっていう気がいたしますが、何かこうひとつ、要するに、こういう制度を使って何とか地域おこしをしていこうというのと、こういう縛りがあるから研究していこうというのが、少しベクトルが、随分、真反対ではないかなと思いますが、その辺りのご見解を伺いたいと思います。 ○副議長(山本達也) 市長。 ◎市長(井原健太郎) 少し私の申し上げ方が、そこの部分が強調されてしまったのかもしれませんけれども、いずれにしても国のこういう制度がある中で、当然どんな制度でも、ある程度の縛りはあるわけでございますから、そこを勘案しながら、では実際、やるかやらないかといったところを考えていきたいと、研究したいという趣旨でございます。 なお、それは各町長さん方も、いろいろ思いがある中でやっておられるというふうに思いますけれども、私が担当のほうに研究というかそういう指示をいたしましたのは、やはりそうはいっても、柳井市ご出身で、本当はUJIターン、Uターンになりますけれども、Uターンで帰ってきたいと、帰ってきたいけれども地元になかなか職が見つからないという方々もいらっしゃるわけですから、都会におられて柳井市に縁もゆかりもない方というよりは、そういう方をまず優先して手当てをすべきではないかと、そういう方もこの地域おこし協力隊の要件として可能であるかどうかということを調べさせましたところ、そういう方も含めてこの制度には乗れるということですから、まずは、縁もゆかりもない方が来てもらったら困るという意味ではなくて、もともと本市にお住まいで都会に出られて帰りたいという人もいらっしゃるわけですから、そういう視点からも含めて、この制度については研究をしていきたいというふうに思っております。
    ○副議長(山本達也) 三島議員。 ◆議員(三島好雄) 今おっしゃいました、Uターン者の受け入れと、全くよそ者というか、よそで生まれて、全くこちらの柳井市に縁のある方を呼ぶというのは全然違うケースだと思いますが、要するに、──まあ、次、行きましょうか、これで。 実は、午前中も杉村議員さんが言われましたけれども、合同会派で先月末、隠岐の島の海士町に行ってまいりました。そこで、私はもう、この質問をしようと思っていたので、担当の方の話を聞いて、背中がぞくっとしました。それは、なぜかと申しますと、担当の話でございますけれども、隠岐の島の海士町では、国の制度は平成21年からですけれども、平成10年から商品開発研修生という制度を設けられまして、よそ者の発想と視点で、特産品開発やコミュニティづくりに至るまで、海士町にある全ての宝の山、地域資源にスポットを当て、商品化に挑戦する島の助っ人的存在で、今日まで18人が参加し、現在3人が勤務中である。過去、研修生の卒業者で、海士町に定住した人は7人いると。 どういう制度かと申しますと、毎月15万円の給料を社会保険つきで支給をいたしまして、住居は1DKですけれども家賃は1万円の町営住宅に入っていただく。冷暖房、こたつ、冷蔵庫、掃除機、布団は全て完備、1年契約だけども更新が可能であると。 卒業生のうち、平成24年度ですが、2人が海士で起業をし、事業を起こし、大きく挑戦中であるというふうな説明がありまして、ああ、すごいなと。なぜそれがすごいのかっていうと、例えば、海士町で一番最初にヒットした特産品が、さざえカレーというものなのです。なかなか肉もないので、サザエをカレーに入れて食べてたんですが、それを商品開発研修生が見て、これはすごいことだということで商品化をしまして、町の一番最初の特産品になったという内容であります。また、これが平成10年から始めて、これは日本経済新聞の切り抜きなのですが、2005年ですから、恐らく平成10年に始めてもすぐに人が来なくて、2005年になって初めて応募があったんだと思いますが、ちょっと読んでみます。 島民にはない発想でIターン者に町の魅力を見つけてもらい、産業振興につなげようという狙いから地産地商課──地産地商の商は、消費の消ではなくて商売の商です──が設けたのが商品開発研修生であると。2005年春、最初の第1号として移り住んだのが、大分県別府市出身の後藤さん31歳。京都の大学で住民参加のまちづくりを研究していた。おもしろい町を探していたら、インターネットの転職サイトに、「島の宝探しをしてみませんか、商品開発研修生募集」というのがあり、気になってしようがなかった。 そして、海士町にやってきて、後藤さんが見つけた島の宝が「ふくぎ茶」といいます。ふくぎというのは、高級爪ようじなどに使われるクロモジの木なのですけども、実際、視察に行って飲みましたけれども、ちょっと甘い、すごく甘みのあるお茶でありました。 この「ふくぎ茶」の製造を、障害者の施設の自立の道へと結びつけて商品化をしたというのが、最初の第1号の後藤さんの例であります。 ただ、この後藤さんは、別府の旅館が実家でしたので、旅館を継ぐために、4年間海士町にいて、別府に帰っていくわけですが、その別府には、立命館アジア太平洋大学というのがあるらしいんですけども、そこの後輩のスリランカ出身のサミーラ・グナワラデナさん27歳が、2006年から海士町に行って、これは、後藤さんからきっと満足のいく仕事ができるというふうに言われて、行っております。 サミーラさんはスリランカの南部の観光都市ゴールという町で、生まれ育ってるわけですけれども、NHKの連続テレビドラマ「おしん」を見て、日本に興味を覚えたということで、まず、彼が海士町でやった最初の仕事が、英語版のホームページ「海士見聞録」を作成し、平成20年になりますが、島根県在住の外国人スピーチコンテストで優勝するほど、日本語も達者になったと。 このサミーラさんとコンビを組んでいるのが北海道ご出身の青山敦士さん、この青山さんというのが、われわれ合同会派で最初に行った時迎えてくれた青年です。東京の大学を出て、2006年に島にやって来た。豊かな自然に恵まれた隠岐諸島は夏はにぎわうが、冬の観光客は少ない。待っていてはだめだと、島の特産品を詰め込み、本土で売り歩く行商キャラバンを始めた。同じ島根県内でも海士町を知らない人が多い。 そこで、今年1月下旬、松江市の中心部にあるカラコロ広場の空き店舗を借り、2週間限定のスリランカ料理店を出店したところ、予想外の人気を博した。Iターンの2人が掘り起こした地域の魅力は、そのまま受身の観光から攻めの観光への転換につながった。今後も11月から2月の冬場に、行商プロジェクトを仕掛けるという。というふうになっております。このほかにも、たくさんの方がいらっしゃるわけですけれども、こういうふうに今の二例、三例上げましたけれども、その件について、市長のご感想を伺いたいと思います。 ○副議長(山本達也) 市長。 ◎市長(井原健太郎) 最初の大分の別府の方ですか、その方の非常に勇気ある挑戦が、最初ご苦労されたということですけれども、そういう形で今もスリランカの方はいらっしゃるということで、いいですね。そういう形で続いているという取り組みというのは、すばらしいことであるし、同じ形が柳井市で実現できるかどうかは別として、そういう、ある意味フロンティア精神というか、チャレンジしていこうという若者を受け入れると。そのことによって様々な、我々が刺激を受けて、いろいろな形で地域が活性化していくという一つの例だというふうに思いますから、また機会があれば、詳しく学ばせていただきたいなという思いでございます。 ○副議長(山本達也) 三島議員。 ◆議員(三島好雄) 研修を終えて、今報告書を書いて、2時間でやったもので大変字が間違っていたりしたんですけれども、研修終わって、もう3週間ぐらいになるんですけども、何といいますか、多分、自分が20代で独身だったら、多分その場で、何かできることがあったらやらしてくださいと言ったと思います。 雨が降ってましたんで2時間ぐらい、マイククロバスで島内を案内していただいたんですけれども、自然についてはこの辺も自然が豊富ですので、それほど感慨は持たなかったんですけれども、今度、8月の21日に広域議員研修で柳井に来られる大江課長から一番最後に説明を受けたんですけれども、大江課長の話を聞きながら、やっぱり魅力があるなと。本当、島というよりも、その島に住んでいる人に魅力があるなというふうに、大変痛感をいたしました。それでは、なぜ、この海士町が、このような町になったのかというのは、その背景を話さないとわからないと思いますので、時間を目いっぱい使って、ご紹介をさせていただきたいと思います。 海士町は、ご存じのように、日本海の島根半島の沖合約60キロメートルに浮かぶ隠岐諸島の4つの有人島、人が住んでいる島の一つで、中之島を海士町といい、1つの島で1つの町で構成をしております。 昭和25年ごろは7,000人近くいた人口も、平成22年には2,373人まで落ち込んでおりました。そして、平成の大合併の嵐が吹く中、島が4つですから、合併をしたとして、例えば一番大きな島が島後というか、でっかい島があって、そっちに行ったとしたら、例えばそこに役場ができたら、船で渡らなければいけない。また、昔からの孤島ですから、非常に土着意識というか、同じ島でも各集落で考え方が違うというか、風習が違ったりすると。そういうところなので、合併をしてもメリットがないと。合併をしなくてもメリットがないが、合併をしてもメリットがないということで、合併をしないという、選択されたわけであります。 ところが離島でございますから、公共事業に頼っておりました。したがいまして、当時のシミュレーションでは、平成20年度には確実に財政再建団体へ転落をすると、こういう予測が立っておりました。 そこで当時、本も出されておりますが、山内道雄町長さんですが、この町長さんですが、生まれは海士なのですが、先祖が島根のほうなもので、よそ者扱いをされてきたそうです。まず町会議員に立たれ、親戚とかいないので、いつも一番最後で当選をされたと。今、議長までされましたが、この方が、ある建設会社の社長の熱い要請を受けて、町長選挙に立候補されるわけです。対抗馬は当時の助役でございまして、町の中の人口の8割が皆親戚というような相手でございましたので、どうやっても勝ち目がないというふうに思われていたわけです。 したがいまして、この山内さんも随分ためらわれたようですけれども、本当に町を変えねばいかんというので、変えられるのはあんたしかいないって、しがらみとか血縁とか、そんなのではなくて、本当に変えていくのはあなたしかいないということで、要請を受けられてやったところ、大差をつけて思わぬ大勝利をされたということでございます。 最初にやられたことは、要するに島ですから、どんどん人口が減っていく離島です。働くところがないから出ていく。学校がないから出ていく。ではどうしたらいいかというと、人口が減るから、過疎になるから、人口をふやせばいいではないかと。じゃあ、増やすためにはどうしたらいいかというところから出発をされました。 まず、自ら身を削らない改革は支持されないということで、平成17年度の人件費は、3役、町長は給料50%カット、幹部職員は30%カット、議員の報酬は40%カット、教育委員の報酬は40%カット、区長の報酬も10%カット、早期退職、転職支援で8人削減、ラスパイレス指数が72.4で全国最低値になったわけであります。 しかし、この削減をしたことによって生まれた2億円を使って、一つはCASといいまして、離島ですから新鮮な魚介類はとれるんですけれども、船で運ぶ間に劣化している、市場で買いたたかれて高く売れないと、そういうことでCASのCはセル、細胞です。細胞を、Aはアライブ、生きたままのような状態で保存する仕組み、これをつくるのに5億円を費やされるわけです。 もう一つは、塩をつくる施設で、9,000万円使われるわけです。我々、今回視察に行った時に、視察料というのが3,000円です。一人ずつ3,000円取られました。おかげで、取っていただいたおかげで、いい資料をいただきました。 その中で、これは大江課長が説明してくれたんですけれども、奥出雲方式というのでやったんだということです。5億円の施設をつくるのですが、半分は国の補助だと。2億5,000万円が残ると。2億5,000万円のうち過疎債で2億円ほど賄ったと。残りの5,000万円を町が10年かけて払っていくんだと。だから、毎年500万円ずつ出せば5億円の事業ができる。というふうな考え方に立たれまして、事業をされていくわけであります。 あと、課長とか係長の人事は、町長が決めずに、課長とか係長が考える。次、誰にするかと、誰がええかと、おのおのが推薦をしていると。そういう推薦制度をとったそうです。推薦をされて、したがいまして年功序列とかありませんので、若くても、平の職員でも、こいつは見込みがあるなっていうのは、係長にしたり、課長にしたりするわけですから、そうすると、そういう人事案が町長のもとに上がってきて町長が見ると。町長が思っていたとおりの人事になっていたというふうなお話もありますが、この中で最後に、最後にというのが、この町長さんの本の中であるんですけれども、町おこしについては、まず3つのものが必要だと。一つは若者、もう一つはばか者、まあ僕みたいなですね。あと、よそ者、これがいれば町は動く。そう言ったのは一橋大学の関満博教授でしたと。 関先生とは、町の中学生たちが一橋大学にお邪魔をしたりと交流があり、いろいろなアドバイスもいただいているのですが、この言葉を聞いた時は、おもしろい言い回しだと思ったと同時に、なるほどとうなずかされました。町づくり、町おこしというのは、もう、随分前から言われていることで、言われているだけではなく、全国各地で地域を活性化させる試みが行われています。しかし、それがなかなかうまくいかないのは、それを考えているのが分別のある大人で、しかもお役所的な発想だからという面もあるかもしれません。 町を動かすにはエネルギーが必要です。そして、そのエネルギーの担い手はといえば、エネルギーにあふれた若者たちであり、向こう見ずで、調子に乗って、何でもやってしまうばか者たちだということなのでしょう。そしてよそ者、確かに、中にいる人間には、案外自分たちのことが見えないものです。この町ではこうだから、こういうものだからと考えてしまって、変えよう、変わろうという気持ちがなかなか起きない場合もあるかもしれません。あるいは、変えようと思っても、人間関係のしがらみで動くに動けないこともあるかもしれない。 ところが、よそ者にはそれがありません。おかしいことはおかしいと思いますし、変なしがらみもない。中の人が気づかないことも見えるでしょう。よそ者は、確かに、町を動かす原動力になるのです。というふうに書かれております。 一つの例として、Iターンで戻られた方が、ご夫婦で戻られたんですが、ご主人の給料が月15万ぐらいしかないので、これでは生活ができない。では奥さんも働いたらどうですかというので、役場で雇って15万円、2人合わせて30万円。奥さんが、ある時電話の応答で、「はい、こちら海士町の誰々ですけど」って、職員がびっくりしたって言う。何でびっくりしたかっていったら、海士町では皆、そんな電話の応答したこともないと。皆、かけたら、「はい」「はい」だったのが、その方、「はい、海士町の何々課の誰々です」まで言ったというのです。 それを町長が、あんたはすごいねって褒めたら、何でそれがすごいんですかと、当たり前のことではないんですかと言って、その女性職員は言ったそうでございますが、これ、一つの例ですけれども、外から見る目というのは、それだけやはり力があるというふうに思います。 先ほど、市長はUターンのこともおっしゃいましたが、僕は、UターンはUターン者のための施策を当然やるべきでありますし、当然。私もUターンですから。そりゃもう、Uターンも同じですよ。やはり、外で飯食べてるから、やっぱり田舎のいいところはよくわかります。それはそれです。だけども、この、やはりIターンというか、まったく縁のない方も、全然知らんような方もぜひ柳井に。 この海士町は、国がやる10年前に、自分ところの、本当に国の補助も一切受けずに、15万円出して商品開発研修制度をやっていたわけですから。私は、つくづく思ったのは、海士町と柳井、どこが違うのかなというふうに思ったのは、やっぱり危機感だと思います。海士町の場合は、赤字再建団体になるのは、もう予測をされていたわけですが、柳井市の場合は別にそういうわけでもないし、近くに行けばスーパーもあるし、食べるものには事欠かないし、そういう中で、海士町は当然スーパーもコンビニもありませんから、そういう中での危機感が違います。 でも、じゃあ研修に行った意味ないじゃんと思ったんですが、だからそれは、自分たちが、今、この現状の中で海士町から学ぶべきことは、やはり、自分たちの相応の、その立場の中で自分みずから危機感が、さっきの質問も、市も大変だという話を随分されておりました。それはそのとおりだと思います。その中で、やっぱり一歩進んで、いい制度があれば、そりゃあ300万円も400万円もかかるんであれば、それは、僕も今、あんまり、よう言いませんかもしれませんが、半分でいいんだと思ったら、16万円程度、月に、そのぐらいのことでいちいち研究してやるというのは、ちょっとぬるいというか、僕は、やる気がないというかそういうふうに取れるんですが、その点について、いかがでしょう。 ○副議長(山本達也) 市長。 ◎市長(井原健太郎) ただいまの、三島議員さんのいろいろなお話をお聞きする中で、若者、ばか者、よそ者というのが出てきましたね。私も7年ほど前に東京からこちらに来て、まさに同じことを言われたことを非常に懐かしく思いながら、思い出したんですけども。 今、やる気がないというふうにはおっしゃいましたが、これはひとつ、議員さんの提案でございますから、しっかりと研究をしていくと、この姿勢は申し上げておるわけですから、なかなか、物言いで伝わらないっていうのは非常に残念でございますけれども、そこら辺りはしっかりと、ある意味、今思い起こさせていただいた7年前の思いも含めて、しっかりと研究をさせていただいて、いい制度であれば実行をしていきたいというふうに思います。 ○副議長(山本達也) 三島議員。 ◆議員(三島好雄) 先ほどからご紹介をさせていただきましたのは、海士町のことは、今私が紹介したのはほとんど10分の1も満たないです。8月の21日に大江課長が見えますので、ぜひ、先ほども杉村先輩もおっしゃいましたけども、ぜひ講演を聞いてみていただきたいと思います。 今度来月に、うちの委員会で奈良県の橋本市に視察を行くようにしております。あちらのほうは、市長が自ら、企業誘致のために営業かばんを持って、近隣の市を飛び込みで歩いて企業誘致をしたというふうなところに行くようになっておりますので、また、しっかり研修をして、市長だけに言うのも何ですので、僕らもそういう、何か、営業っていうか、こねというか、そういうのがあれば使っていきたいと思います。 本当、すばらしいというか、いろいろな人がいるわけです。名前は言いませんが、私の親しくしてらっしゃる市の職員さんなんか、すごく友達になるのがうまいんですね、友達になるのが。ちょっと話したら、はあ友達。で、友達になって、それからどんどん人間関係広げていって、何かな、お互い交流ができてという、まさにこの海士町の交流はそうなのです。 一橋大学の関先生に講演をしてもらった。で、普通だったらそれでおしまいでしょ。ところが、関先生が一橋大学だからというので、一橋大学に海士町の中学生らが修学旅行に行くと。で、また一橋大学で、今度は海士町の中学生なんかと話をしたことで学生が感銘を受ける。感銘を受けた学生が海士町にもたくさんやって来る。そこでまた、一橋大学の学生が海士町に住むとか。さっき言った別府の件もそうです。海士町に4年行って、別府に戻る。で、たまたま大学の後輩で、何か進路に悩んでいる後輩がいたんで、なら海士町に行ってみたらどうかと勧めるわけです。で、行ってみると。 そういう本当、ちいさな、柳井でいえば、去年だったら、私の個人的なことで言えば大和郡山のほうに2回ほど行かしてもらいましたけども、こちく屋さんという物すごくきっぷのいい方がいらっしゃいまして、その方とはずっと、一生縁を保っていたいなとは思いますが、そういうふうな縁を使って、もう、本当に貪欲にといいますか、島のためにというこの、まあ、本を読んでいただければわかるんですが、今私が申したことは、この本に書いてある本当10分の1にも及びません。 井原市長が、柳井市のことを真剣に思ってしているというのは、よくわかります。わかりますが、2期目に入りまして、今後は方法論も考えていかなければならないのではないかと思ったりしてるわけですけれども、今のは通告にございませんから結構ですけれども、しっかり学ぶとこから学び、人間関係をつくったところとしっかり、そういう職員さんも結構いらっしゃいますから、市の職員の中に何人か。本当全国を、1人の職員で講演に歩く人もいるわけですから、市長よりも顔が広いですよ、ある意味で。 だから、そういうふうな方もいらっしゃるわけですので、しっかりと我々も応援をしていきたいと思いますので、ぜひ、こういう制度があるということがわかった限りは、ぜひ利用を、来年はしていただいて、1人でも2人でも受け入れていただいて、柳井市の活性化のため、また人口増とかいろいろなことが課題があるわけですけれども、そういう点について、本当に大きく役立つ、有益な手段の一つだと私は確信をしておりますので、ぜひ、採択をしていただければという、これは要望にとどめておきます。 以上で、私の質問を終わります。ありがとうございました。 ○副議長(山本達也) 以上で、三島議員の一般質問を終わります。 ○副議長(山本達也) 3時10分まで休憩といたします。午後2時56分休憩                              午後3時10分再開 ○副議長(山本達也) 休憩を閉じて、一般質問を続けます。次の質問者、坂ノ井議員。〔坂ノ井徳登壇〕 ◆議員(坂ノ井徳) 新政クラブ、坂ノ井でございます。通告に従いまして、3点、質問をさせていただきます。 まず、企業誘致・雇用促進についてであります。 柳井市の基本計画5番には、「産業と市民の活力が生き生きと発揮されるまち柳井」、同じく6番では、「人が集い、交流が生まれる魅力あるまち柳井」が掲げられ、まちづくりにまい進中でありますが、それらをより具現化するためには、企業誘致・雇用促進問題は避けて通るわけにはいきません。それだけに、企業誘致・雇用促進については、柳井市が抱える最大の課題であるといっても過言ではないと思います。 株式会社ルネサス柳井セミコンダクタの閉鎖、地元有力企業の倒産、さらに廃業と、就職先がどんどん少なくなっております。高校の卒業生はおろか、一般市民までが職を求めて市外、県外に移住せざる得ない中、自然減に加え、人口は減り、特に若者の姿が見えなくなってきております。地元の企業、商店は、大規模小売業やチェーン店に押され疲弊し、地元外にお金が流出する悪循環が悪循環を招いているのが現状であります。 去る5月25日、山口新聞に「ふれいどころ437」の16名を含め84人の雇用があったと報じられ、喜ばしいことと存じますが、先ほど申し上げました閉鎖、倒産、廃業される、あるいはされるであろう企業の従業員数は300名規模でございます。企業誘致などをはじめ、ありとあらゆる方法で雇用の確保をしなければならないと思いますが、雇用対策としてどのような策を講じておられるのか、また、どのようにされようとしているのか、さらには、どのような手を講ずれば若者が定住してくれるのか、この辺をまずお伺いをさせていただきたいと思います。 続きまして、地域、村おこしについてでありますが、先ほど申し上げました企業誘致とは性格がやや異なりますが、地域おこしを考える時、今ある伝統文化を最大限利用して地域おこしがかなうとするならば、活用に努力を傾中していかなければならないと思っております。 柳井市には、国指定・選定の文化財が7つ、県指定が8つ、市の指定が15、加えて伊陸天神祭、同じく伊陸でかすかに覚えておりますが「でこ芝居」、そして日積の八朔踊りと、あるいは市内にあっては、天神祭、金魚ちょうちん祭り、柳井まつりと数多くの文化、伝統がございます。全部を一度に活用することは無理としても、例えば顕著な阿月の神明祭、聞くところによると、来年が370周年の節目の年と伺っておりますが、また、300年以上の歴史を持ち、24年周期で大神楽が奉納される伊陸の南山神社の神楽。 これら歴史を持つ文化財に共通していることは、地域で脈々と受け継がれながらも、今や後継者不足であること、そして存続が難しくなってきておること。既に、支援はされているものの、さらに大きな支援をもって伝統文化を守り、地域おこしができるとすればこの上ないと考えます。このような、伝統文化財の活用支援で村おこしができればすばらしいと思いますが、ご所見を伺います。 大きく3点目の武道館建設予定につきましては、まず、5月24日に、これは山口新聞でありますが、まずその四季風に掲げられたものをご紹介させていただきながら質問に入らさせていただきたいと思います。 ある島の火山の爆裂火口の中で村落をつくっていたのが、ある日突然、爆発に空中に吹き飛ばされ、猫の子一つ残らなかったことがあった。そして数年の後には同じ火口の中へ、いつの間にかまた人間の集落が形造られた。戦前の地球物理学者でエッセイストとしても知られた寺田寅彦氏の随筆であります。また、別の角度から巨大竜巻に襲われたアメリカオクラホマ州などの被災地が、竜巻街道と呼ばれるほどの常襲地帯であったという報道記事に、わかっていてなぜ人は暮らすのかの声がかぶさった。 3.11、東日本大震災の惨事を伝える映像に、どうしてあんなに大きな地震や津波がある島に人は暮らし続けるのかと、遠く日本から離れた人たちは世界地図を前に語っていたかもしれない。地球上に絶対安全な地はない、住みなれた風土が一番という思いは万物共通だ。忘れてはならないのは、文明が進めば進むほど、天然の暴威による災害は、その激烈の度を増すという事実であるという、こういった四季風が出ておりました。これを念頭に質問をさせていただきます。 武道館建設予定地についてでございますが、柳井市実施計画、平成25年から平成28年度の4カ年の計画でありますが、武道館建設に10億円、弓道場建設に6,500万円が計上されております。具体的には、6月の補正予算に4億1,157万9,000円の補正が計上されております。 かの地は、海抜3.2メートルの高さに位置しております。直近の国の報道では、30年以内に60から70%の確率で大地震は起こるとされ、地震から発生する津波の高さは5メートルとなって柳井を襲うと想定されております。5メートルの津波だとしますと、柳井川、土穂石川両岸の住宅密集地において、例えていうならば、柳井川上流では柳井中学校橋、これは柳商橋から上流に1つ目の橋でございますけども、この辺まで、そして土穂石川においては、田布施との境の灸川の付近、光柳井線と交差する地点までが、海水の上昇してくる可能性となります。 これは国土地理院のウェブにより出したものでございまして、若干の誤差はあると思いますが、いずれにせよ、奥深いところまで広範にわたって浸水が想定されます。また、柳井警察署前は0.4メートルぐらい、柳井市役所付近は1メートルぐらいでありますので、万が一の時、こちらからかの地への救出に向かうことは極めて困難だと思います。そこで、3点お伺いをいたします。 5月の委員会では、県の地震・津波被害シミュレーションは6月以降の打ち出しとなると聞いておりますが、発表を受けて、安全を確認された上での建設予定であるかどうか。 また、安全を期すために別の場所に建設を求めますが、建設予定地の変更についてどのように考えていらっしゃいますでしょうか。 そして、既存の建物はやむを得ないとしても、これから建設されるであろう建物は、津波や洪水、高潮などを想定し、長時間使用できる避難所としての役割を有する建物であることが理想だと思っておりますが、武道館建設に関しこうした発想が込められているのかどうか、3点お伺いをさせていただきます。後ほど、また再質問させていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いをいたします。〔坂ノ井徳降壇〕 ○副議長(山本達也) 市長。〔市長登壇〕 ◎市長(井原健太郎) 坂ノ井議員のご質問に対して、お答えをさせていただきます。 まず、1点目。企業誘致に向けました取り組みとその進捗状況について、お答えをさせていただきます。 坂ノ井議員におかれましては、これまでも若者の雇用の場の確保、就労人口の増加のための新産業の創出、企業立地等について様々なご意見をいただき、さらには企業立地推進室等の設置を提案されてこられましたことには、深く理解をさせていただいておるということを、まず申し上げたいと思います。 そうした中、山口県内では昨年来、大規模な企業の撤退や倒産等が相次ぐ中で、本市におきましても、株式会社ルネサンス柳井セミコンダクタの閉鎖が2年後に予定をされ、市内大手の製造業も昨年8月末に事業所を閉鎖をされております。このことによりまして多くの離職者の方々が発生したことから、庁内におきまして柳井市経済不況安心対策本部を開催をし、山口県主催の雇用対策連携会議等との情報の共有、関係機関との連携により再就職支援を行ってまいったところでございます。 このように、本市におけます企業立地及び雇用の確保は、最重要の課題でありますことから、本年4月1日付で経済部に企業立地・雇用創造推進室を設置をし、この問題に特化して取り組むことにいたしております。推進室におきましては、まず市内企業の情報を収集をするために、企業訪問を実施をいたしておりまして、6月上旬までの2カ月の間に、延べにして約100社を訪問をし、業況や行政への要望などについての聞き取りを行い情報を収集しておるところでございます。企業訪問を行って感じていること、報告を受けておりますことには、日本経済はこのところ不安定な状況にあるものの、円安、株高を背景に、復調の兆しを見せているというふうに言われておりますけれども、そうした景況感が地方経済へと波及するまでには、今しばらく時間がかかりそうだということでございます。 一方で、市内企業の中にも、事業拡大に向けまして果敢に設備投資を行うという企業もございまして、国等の各種支援策の情報を早期に入手をしお伝えをし、設備投資の負担軽減や雇用拡大につなげてまいりたいというふうにも考えております。 また、市外、県外からの企業誘致につきましては、まずは山口県との連携をしっかりととってまいりたいと考えておりまして、県商工労働部企業立地推進室、東京事務所にございます東京企業誘致センター、大阪事務所にございます大阪企業誘致センターを訪問をし、大都市圏に本社を置かれております企業の誘致に向けての情報提供や連携についてのお願いをしてまいったところでございます。 また、東京事務所には、今年度から本市職員1名が出向をしておりまして、企業誘致に関しても緊密な連携がとれるものと考えております。さらに、今後も東京事務所、大阪事務所に足を運び情報の入手をし、県のご協力もいただきながら首都圏における誘致活動を進めてまいりたいと考えております。 企業立地に向けましての支援措置につきましては、これまでも税制上の支援措置、補助金・奨励金の支援措置を行ってまいりましたけれども、ローカルマニフェスト「チャレンジ柳井2013」の具体的施策に掲げております雇用奨励金につきましては、支援措置の充実を目指して、お一人20万円から40万円に倍増していきたいというふうに考えておりまして、本議会に議案を上程をさせていただいておるものでございます。 加えて、今年度、企業誘致のための新たなパンフレットの作成も予定をいたしております。また、企業立地の情報収集につきましては、国や県からの情報提供に加えまして、新聞、雑誌、インターネット等、様々なメディアの企業情報を分析もいたしておりまして、有望情報を手にいたしましたならば、即座にパンフレット等を携えて企業訪問を行い、本市への進出に向けた交渉を粘り強く進めてまいりたいというふうに考えております。 次に、その他の取り組みということで、雇用創出についてお答えを申し上げます。厚生労働省から3年間で1億4,000万円規模の委託を受けまして、151人の雇用の創出を目指しております実践型地域雇用創造事業につきましては、先ほど議員からもご指摘をいただきましたように、初年度である平成24年度に、目標としておりました45人を上回る84人の雇用の創出を達成いたしております。84人の内訳でございますけれども、常用雇用が54人、雇用期間の1年期未満の方が29人、創業をされた方がお一人ということでございます。 この事業のタイトルといたしまして、実践!人・もの・自然が融合した「6次産業+1」というふうに掲げておりまして、本市の地域資源を活かして、市内企業や農業生産法人等によります6次産業に観光客誘致等をプラスすることによる、雇用の創造を目指しておるものでございます。 議員がおっしゃっておられます、人口減、高齢化などの課題に対応し、市内産業の振興・活性化を図るために、企業誘致を重要施策として推進をしていくとともに、雇用創造事業によりまして、1次、2次、3次の各産業分野の活用によります新産業を創出をし、雇用の拡大を地道に目指してまいりたいというふに考えております。 次に、3点目のお尋ねでございます武道館建設予定地についてでございます。 まず、これはちょっと多くの方が誤解をされておられるかもしれませんので、冒頭申し上げますけれども、先般、国のほうから発表された南海トラフの巨大地震の関係でございますが、南海トラフの巨大地震最大規模のものについては、これは予測は不能であると。南海トラフにおいて地震が起こる確率が30年で60から70%、50年では90%ということをまず申し上げたいというふうに思います。 さて、山口県防災会議によりますと、南海トラフ巨大地震に起因する津波シミュレーションでございますけれども、当初の予定より発表がおくれておるという状況がございます。県当局も現時点で考えられるあらゆる状況データを加味し、精査されたシミュレーションを作成中との連絡を受けております。この秋以降に発表されます、この県によるシミュレーションは、昨年8月29日に内閣府より発表されました第2次報告が基礎というふうになっておりまして、当地域への津波の最短到着時間は92分、最大津波高は満潮時で5メートルというふうになっております。その起因する地震は震度6弱ということでございます。基本的には、この状況を最大値としてシミュレーションが求められるということとなっております。 また、これまでにご説明をさせていただいてきておりますように、5メートルの津波高は、4メートル以上5メートル未満を全て整数表記という手法により5メートルというふうに発表をされておりまして、安全係数が加味をされておりますけれども、これにつきましては、この5メートルの津波高を軽視すべきではないというふうにも考えております。 こうしたことから、当初の計画時点では、津波高3.8メートルという第1次報告がなされておりましたけれども、その後の第2次報告、つまりは津波高の最高値5メートルに対応をするために、当初計画より盛土を多くし、床面高を5メートルといたしたいというふうに計画をしております。また、工法、その他も考慮をいたしまして、可能な限りの安全対策を施してまいりたいと考えております。 さらに、予定地につきましては、平成19年に建設要望書が提出をされ、また合併時の建設計画にも位置づけられている懸案事業でもございますので、当時の教育委員会体育課で検討をそのころから開始をしております。また、平成21年から平成24年までの実施計画にも計上をいたしているなど、長年にわたり内部でも引き続いて検討を進めてまいりました。 そうした中で、事業の進捗を図るために、平成23年度に武道館建替基本構想を策定し、体育協会と武道関係者からなる建設検討委員会を立ち上げ、コンサルタントとともに、将来的な展望を含めて、規模、構造、位置、管理運営など多方面からの検討を重ねて、現在の予定地が合理的であると判断に至ったところでございます。 現在の建設位置につきましては、基本構想を総務文教委員会へ報告するとともに、平成24年度当初予算におきまして、現予定地の測量調査、地質調査及び基本設計・実施設計費を計上し、それぞれ執行をさせていただくとともに、昨年11月には市内4カ所におきまして、市民の皆様への説明会を開催をし、続きましてパブリックコメントを実施いたしましたところでございます。 これらのプロセスを経て、本会議に新武道館建設に係る関連予算を計上をさせていただきましたところでございまして、現在の予定地、南浜のビジコム柳井スタジアム東側につきましては、最も合理的な予定地であるというふうに判断をいたしております。 また、新武道館は海抜3.2メートルの用地に盛土をし、先ほどから申し上げておりますけれども、床面5メートル高を確保しておりますけれども、海岸線に近いことから、津波の避難場所としての位置づけは行わず、風水害等の罹災後の状況を見て確認をした後に、二次避難所としての特性を有する施設としての位置づけを予定をしております。 次に、避難所以外の複合施設としての位置づけでございますけれども、武道館を主体としての設計を行っておりますことから、一般的な体育館のように多目的な仕様には適してないというふうに考えております。 具体的には、建設費用の徹底した軽減を図ることで、天井高は5.5メートルでございます。この高さは、武道館としての機能は十分に有しておりますけれども、具体的にはバレーボールやバスケットボール、卓球等の球技には利用できないということでございます。 さらに、40年ぶりに建替えをさせていただきます武道館でございますので、広域的な大会やスポーツ合宿を誘致でき得る武道館として整備を図るものでございまして、複合的な利用といたしましては、柔道、剣道、合気道、空手道、居合道、少林寺拳法など、素足での利用を主たる利用形態と想定をいたしておりますけれども、公共施設でございますので、広く多目的にお使いいただけるものと考えております。 なお武道館には、このほか、トレーニングコーナーを設けますので、器具を使ったトレーニングなどの利用も可能でございます。また、会議室・研修室はスポーツ関係団体のほか、広範な市民活動の研修、協議の場としての利用も想定をいたしております。 新武道館の建設を契機に、南浜の球場、テニスコート、多目的グラウンド一帯をスポーツゾーンとして位置づけるものでございまして、管理の集約化とあわせて施設利用者の皆様にスポーツゾーンのセンター的機能を提供をさせていただき、利用者の皆様の利便性も向上するものというふうに考えております。 2点目のご質問、地域おこし、村おこしへのご支援につきましては、関係参与のほうからお答えをさせていただきます。〔市長降壇〕 ○副議長(山本達也) 教育部長。 ◎教育部長(木元健二) 2番目の、地域おこし、村おこしへの支援について、ご答弁させていただきます。現在、柳井市には国、県、市指定・選定文化財がたくさんございます。このうち、保存整備を行ったものは、あるいは行いつつあるものとしましては、伝統的建造物群保存地区、国森家住宅、小田家の町家、茶臼山古墳、僧月性関係史跡及び関係書類、柳井市町並み資料館がございます。 また、保存及び活用に関しまして補助を行っていくものとしましては、例年の阿月神明祭、月性記念行事に加え、今年度は町並み資料館を活用しました「松島詩子の名曲を歌う会」、さらに11月に開催されます中国四国民族芸能大会に出演予定の神明踊りに関しまして補助を予算化しております。 さて、このような文化財のほかに先ほど議員さんからご紹介がございました、伊陸の南山神社神楽など、地域に根ざし、保護にご協力をいただいております文化財もたくさんございます。これらの文化財、指定以外の重要遺跡につきましては、解説板・標柱の設置、ホームページ、学遊館等における展示により情報提供を行っております。このほか、臥龍梅等においては、地元の方々による草刈り・清掃にご協力いただいておりまして、地域のコミュニティー形成の一環となるものと期待をいたしております。 さらに、観光サイドの事業としましては、JRふれあいウォーク等にも活用されておりまして、市内各地区のルートにおいて、主要な立ち寄り拠点となっております。また、地域によりましては、地元の方が案内人をされており、熱心な解説に参加者の方との交流も生まれていると聞いております。地道ではございますけども、このような活動を積み重ねることで市民への啓発、市外の方々への情報発信を行い、地域の活性化のひとつとして活用してまいりたいと考えております。以上でございます。 ○副議長(山本達也) 坂ノ井議員。 ◆議員(坂ノ井徳) どうもありがとうございます。地域おこしから、ちょっと再質問をさせていただきましょう。 阿月の神明祭については、何か地元から要望が上がっておりますか。それと南山神社の件、2件に限ってちょっとご質問申し上げますが、地元からの何か要請が上がっておりますか。あるいは、そういったヒアリングみたいなことはされましたか。 ○副議長(山本達也) 教育部長。 ◎教育部長(木元健二) 特にヒアリングということはしておりませんが、先の議会でご質問がございました、坂ノ井議員さんからもご要望がございました、阿月神明祭につきましてはバスの運行というふうなお声があるように伺っております。 ○副議長(山本達也) 坂ノ井議員。 ◆議員(坂ノ井徳) 神明祭はたしか7万円ぐらい予算をつけて出したと思うのですが、それから南山神社のほうは、今年は、こちらに南山神社がありますよという誘導板っていうのですか、それを設置していただいておりました。細かく見ていただいているんだなという関心はいたしましたが、まず阿月の神明祭については、これはもう一度確認をしていただきたいと思いますが、質問の中で申し上げました370周年の節目であることによって、やっぱり何かこうやってみたいという思いがあるようでございます。常々聞いておったのは、シャトルバス的なものがほしいというふうに伺っておりましたので、たまたまそういう話をさせていただいておりますが、これは全体の声ではございませんが、そうは言いながらも役員の中の声であるのも事実でございますので、ちょっとその辺を確認しながら、しかし370周年の節目としてどう捉えていくかということについては、あえてこちらからどうこうではなくて、質問を投げかけていただきたいというふうに考えております。 それから、南山神社も、これも誘導板もよかったんですが、あそこは駐車場がないですね、駐車場がないんです。どうなのでしょう。田んぼのあぜ道みたいなところと、あそこに公会堂があるんですよ。その付近にちょっと、せいぜい10台ぐらいは置けて精一杯でしょうか。誘導板によるとですよ。その辺も、ちょっと、私たちはよそもんですからあんまりどうこう言うつもりはございませんけども、大きな伝統文化を持っていらっしゃるところで、なおかつ、伊陸の南山神社においては後継者不足ということで、非常に苦慮をされております。だからといって、直ちに後継者ができるわけでもございませけども、やはり日の当たるところへ、日を当てることによって後継者っていうのは育っていくのではないかなというふうな気がしておりますものですから、もう一回、どうこうございません、ヒアリング等しっかり行っていただきまして、それぞれの場所で、それなりに、にぎやかに継承され、そして村おこし、町おこしになれば幸いでございますので、たまたま今日、二つの場所の話をさせていただきましたけど、ほかの地域もたくさんございますので、いちいち上げますとこれは切りがございませんけど、たまたま国指定、市の指定という、それぞれのお話をさせていただきましたので、どうか今後の対応をよろしくお願いしたいというふうに考えます。 そして、企業誘致・雇用促進については、これは河内山市長さんの時代からずっと申し上げておりました。なぜ、柳井は企業誘致がおそいのではないかという話もさせていただきました。残念ながら山口県自体も、今度知事もお代りになられましたんで、山口県自体もさほど積極的に取り組んだような形跡はございませんでした。今からは、今回いろいろホームページ―ジ等見ていますと積極的にやるんだというふうな力強い、インターネットによるとですね、ホームページの中にそういうふうな表現もされておりましたので、そういう意味ではぜひ、県としっかり連携をとりながら頑張っていただきたいと思うのですが、そしてまた、その当時から比べれば、いわゆる情報等も収集していこうという姿勢、非常に、私がうれしいという言葉を使うべきではないかもしれませんが、個人的にも非常にありがたく、うれしく思っておるわけです。 そんな中で、3月にある議員が、やはりオーダーメイド方式についてということでお話をされておりました。私、市内の大手の贈答品屋さんの場所探しに東奔西走した覚えございますけども、場所がなかったです。我々はすぐ、新明和の跡地、日立の跡地というふうに考えていしまうのですが、これはこれとして、所持者がいらっしゃいますもんですから、これは直ちにどうこうできるも問題ではないと解釈していますが、じゃあ、企業さんにこういう土地があるからどうぞと言わないと、なかなか企業というのは、耳を貸す、あるいは対象として認めてくれないというは、3月の中にもあったお話だと思っております。土地がなくては、企業の進出は基本的に無理であります。 かつて、柳井市内にサンラインという会社がございました。瀬田工業団地に移っております。瀬田工業団地へ行かしたのがきわめてまずいというふうにも思うのですが、今、柳井から通っている従業員さんは一人もいらっしゃらないということらしいです。そして、サンラインは道糸の業界、魚釣りですけども、道糸の業界によっては、何か5割とか6割とか、非常に大きなシェアを持ってる企業らしいです。そんなものをみすみす外に出したのかというのは、非常に悔やまれるわけでありますけれども。 そのかの瀬田工業団地、今度、ゴム破砕最終処理かな、どういう表現していいのかわかりませんが、そういった工場が来られて、ほぼ9割程度が埋まったというふうに新聞報道にでておりました。 ここで、ちょっと調べてみますと、やはり、高速から近いというのがやっぱり一番大きな原因であったように思います。企業が進出してくる中で、言わずもがななのですが、やっぱり交通体系ですね、高速から近いということ、それから海と空の港が必要だということ。そのほか、もろもろ水とか電気とか、もろもろ供給するものが、もちろんそのプラスにあるわけですけど、いずれにしても、こういったものが網羅されてないと、企業さんは伺いを立ててくれないというのは、古今東西変わってないと思います。 私も、保険会社におりましたが、実は企業融資もやった経験がございますし、特に、昨今聞くところによると、いわゆるオーダーメイド方式は、昔は土地を造って待ってたらいいんですが、この土地のあるところは、今度はインフラ整備をしてもらわないと出ませんよというぐらい、やっぱり企業さんの要望は高うございます。そういう意味で市長さん、ガードを張っておられるのかなという気もしないでもないんですが、しかし、企業誘致ができれば、やはり福利厚生なんかがしっかりした会社っていうのは、非常にありがたい、後々ありがたい存在になってくるんです。 かつて、日立が柳井がに進出してきた時のことを覚えておりますけれども、それは柳井市だけではない、近郊が、やっぱりわき踊りました。そして、残念ながらなくなりましたけど、今は、残念ですがなくなりましたけども、やはり一流企業がゆえに福利厚生がしっかりしておって、退職金関係もしっかりもらわれた。そういう恩恵にもあずかっていることも事実だと思います。 これは、そこから先の誘致の仕方が、ちょっと柳井は甘かったのかなというふうに思いますが、これは今さら言ってもしょうがありません。願わくは、そういう情報をしっかり収集していただいて、最後の道筋はそこにあるというぐらいの決断を持って、頑張っていただきたいというふうに思います。 ひとつここに、昨今ですからフロッピーというのも変な話なのですが、企業誘致、出てもいいよっていう企業がここにございます。その気になったら幾らでも情報が調べられますし、それはひとつそういうことで、差し上げませんけど、努力していただきたいから。あります。これはこの辺で、こういうふうにしときますけども、ひとつ、とにかく人が減ってはにぎわいもなにもございません。 私たち議員、あっちこっち視察に行きますが、大きな町の駅のホームに立ちますと、今日は何か、にぎわいがお祭りがあるのかなっていうぐらい、人がいるだけでにぎわいが出てくるというのも、これは不思議なものでして、田舎者の性でそういうふうに見てしまうのかわかりませんが、人がいなければにぎわいも何もあったもんではありませんので、ぜひ、そういった意味で雇用創出、それは人口が減らない一つの方法だということ、釈迦に説法でしょうけども、ひとつその辺を再認識いただきまして、頑張っていただきたいというふうに思います。 あと、武道館予定地の件でございます。これは誤解のないようにというか、再度ですが、平成19年に私は前教育長から回答をいただきまして、つくりますよということでございました。状況が変わったのは、その後の東南海・南海地震によって、津波が起こるよというところからでございまして、くれぐれも武道館建設そのものに対して反対しているわけではございませんので、これはあえてまた申し上げておきますが、先ほど市長さんの答弁で、盛土をすればということなのでしょうが、私は少し観点が違うのです。津波が起こったらどうするか、どうなるかっていうところから、かの地が候補としていいのかどうかっていうことで申し上げております。 というのが、今、最大5メートルというふうなことを聞いておるんですが、満ち引きがありますから、4メートルとすればどの辺なのかなということで、ちょっとどの辺までがぎりぎりの水際になるのかなということになりますと、白壁通りも約4メートル、柳西橋も4メートル、柳女橋が4.3メートル、柳商橋が3.9メートル、本橋は3.5メートルですね。これは、柳井川沿いです。土穂石川沿いは、一番奥で、ここは橋がないものですから、なかなか橋で表現するのは難しいですが、恐らくJAさんがあるあの辺りまでは、海水が4メートルとしてですよ、4メートルとしてもそのぐらい海水が入ってくるだろうと思われます。 その中で、武道館におられる方だけを救出するんではありません。周辺の人々、あそこは州ですから、その周辺の柳井川、あるいは土穂石川の両川がありますものですから、その辺に海水が入った時に、果たして、今おっしゃるような形で救出活動が、92分といいながら、果たしてそれでそれだけのものができるんだろうか、それだけの救出活動、前回か前々回かお伺いした時は、救出訓練によって92分もありますから十分ですというふうなお答えもいただきました。しかし、事が起こって92分って果たしてどうなのかなと。 今日も何人かの方が、防災についていろいろとご質問されておられますが、果たして情報がうまく、こちらが意図するところまで伝わるのかなというふうな気がいたしております。その中で、私は私なりにいろいろな方の声を聞きました。うちの孫が行きよるけえ、あれは絶対建ててもらわにゃいけんという人もおられました。それから、2億円ぐらいかかるんだったら、質問の中にも書かせていただきましたが、複合的な避難所で、3.11なんかを見ていただければすぐ想像できると思いますが、あの地のことを考えれば想像できると思いますが、大体1年とか2年とかぐらい復興がかかる。流されるわけですから。当然、沖から海水が入ると同時にいろいろなものも一緒に来ますから、家なんかが壊れる可能性は随分あると思います。 そんな中で、その人たちの、被災地として活用できるもの、やっぱりこうあるべきではないかなというふうな思いがございます。そして、建てるんだったら柳商の跡地に建てりゃいいではないかという声もありました。あと、議員さんの中では、学校が空くんだから、体育館かどっかでいいのではないかという声もありました。 一方で、今の市民球場のところで、球場が狭くなることによっていろいろな弊害があるよと。その中で、公共のスポーツ施設としてあの地を選んで、あの地はあの地でスポーツ施設としての精神があるはずだと。駐車場をつくってどうのこうのというのも委員会で細かく説明を受けましたけども、果たしてそれでいいのかな、あの地に野球場をつくった時の精神はいったいどこにいったんだろうと言われた方もいらっしゃいました。悲喜こもごもでございますが、要はこれらのもの、私、もう一回申し上げますが、武道館を建てるということは賛成をしておりますが、なぜ、そういう危険性がはらんでおる土地にこだわらなければいけないのかな。 例えばで恐縮ですが、例えば大畠みたいに平地のないところであれば、ある意味しょうがないかもしれませんが、柳井はまだまだ平坦なところがあります。ちょっと高台にはなりますけど、あると思います。また委員会で細かく、わからないこともたくさんありますので、もう一度、同じような質問をさせていただく可能性はあると思いますが、今日は参考にさせていただきたいということで、質問をさせていただきました。 それと、都市計画から見た時の柳商の跡地問題でありますが、私はあそこがやっぱり理想だと個人的には思っておるんですが、これは柳商のOBの方もいらっしゃいますんで、おおむね、それはそれでいいんではないのという声も聞いておりますが。どうせ柳商の跡地、あそこは尾の上ですが、もともとあの界わい、駐車場がなくて万年困っているところでございます。再開発をかけるならば、一つの目的を持ってやるほうが結果的には、総合的には安く上がると信じております。 そういったもろもろのことは、また委員会でゆっくり質問させていただきたい。そして、今回は予算計上されておりますものですから、真剣に討議をさせていただきたいというふうに考えておりますので、どうぞよろしくお願いしたいと思います。以上で、私の質問を終わります。ありがとうございました。 ○副議長(山本達也) 以上で、坂ノ井議員の一般質問を終わります。────────────・────・──────────── ○副議長(山本達也) 以上をもちまして、本日の会議を終了し、明日は午前10時から会議を開き、引き続き一般質問を行いますので、定刻までにご参集をお願いいたします。 本日は、これをもって散会いたします。午後3時56分散会──────────────────────────────       会議の経過を記載して、その相違ないことを証するため、ここに署名する。         平成25年 6月11日                     議  長 石丸 東海                     副議 長 山本 達也                     署名議員 川﨑 孝昭                     署名議員 鬼武 利之...